あー、うーん、なんていうか。まあ、なんていうかですね。喝ですね。
SUNTORY PURE MALT WHISKY “木桶仕込” 1981. 46%
評価:★★
CP:NR
価格:NR
ボトル紹介
柾目のダグラスファー!木桶発酵!直火蒸留!1981年蒸留!今はなき白州西蒸留所の原酒を使ったジャパニーズシングルモルト!
1999年までには終売となったらしいサントリーピュアモルト木桶仕込。白州蒸留所は1983年に東蒸留所が稼働するまで、西蒸留所というものがありました。これはその西蒸留所の原酒を使った、言ってみれば「貴重な」白州シングルモルトということになります。
一度も飲んだことがなければ、もうこのセクションの冒頭を読んだだけでめっちゃ飲んでみたくなりますよね!ええもう気持ちはすごく良く分かるんですよ!
当時の価格は5000円+税。ちなみに僕もその価格で購入しています。しかし現在のリユース市場では25000〜35000円とかなりの高額で取り引きされていて、ネットで検索するとボトル情報よりも買い取りと質屋のホームページがずらりと並ぶ割と凄い状況です。
テイスティング
プレ値で買うなど喝!
もう終売ですし、今から買おうにもかなりの高額ボトルになってしまっているので、この際ハッキリ言いますが、プレ値でこのボトルを買うとか控えめに言って狂気の沙汰なので絶対にやめたほうがいいです…いや、すいません、強く言い過ぎました。控えめに言えば狂気の沙汰であるかも知れないので、飲み手の皆様方におかれましてはプレ値で買うようなことを決してしないという気持ちを大切にしていただきたい所存です。
僕はウイスキーの香味の幅は人の好みよりも千差万別だと割と強く信じているので、どんなに自分の嗜好に合わないものでも「美味しくない」という表現は絶対に使わないようにしています。そして自分の嗜好がボトルの味わいと違っていた結果として図らずもそう感じてしまった場合、自分の至らなさを恥じ入りながら「イマイチ」とか「自分はボトルに選ばれなかった」とか言うようにしてます。そして今、僕は胸を張ってこのボトルを「イマイチ」と呼び、「自分がこのボトルに選ばれなかった」事実を一点の曇なき心で謹んでお受けしようと、固く決意してこの記事を書くことにしました。
味わいは、そうですね、推しポイントを説明するのが難しいんですよね…。
主体は麦芽香で、オイリーな印象があります。熟成感はないです。フルーツ香は酸化した林檎のような香りが静置すると出てきます。白州っぽい、森が香るような清涼感のある木香は、無きにしもあらずと言うか…。
以上となります。
これがもし定価の5000円で買えたとしてですよ?今僕が5000円持ってたらグレンモーレンジ10年とかベンネヴィス10年とかタリスカー10年とかを買って、お釣りで玉ねぎと挽肉とカレールーを買って、次の日にカレーを作ります。アラン10年とかアンノック12年を買っても同じことをします。ジャパニーズに限定するなら竹鶴ピュアモルトを買って、お釣りでニンニクと唐辛子とパスタを買って、次の日にペペロンチーノを作りますね。ちなみにですが、もし万が一30000円持ってたら一人で高い鮨を食べて、この年末を乗り切るための活力にします。
もうね、喝ですよ。
5000円でも喝だと言いたいのに、35000円だと…?
喝 of the 喝。
テイスティングノート
香り:
穏やかな香り立ち。モルティーでオイリー。バター、ゆっくりと酸化した林檎。かなり奥から控えめに清涼感のある木香。
味わい:
度数相当の優しい口当たり。ややオイリーで少しエグミのある重たい麦芽の香味、ほんのりとピートを感じる。ボディは中程度。
余韻:
重たい麦芽香の中に穏やかなドライさが現れ、穀物の甘さが現れる。余韻の長さは中程度。
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