コストパフォーマンス(CP)の評価について

コストパフォーマンスの評価について

このサイトにおけるコストパフォーマンス(CP)とは

このサイトはウイスキーを実際に飲んで楽しむ人に優しくしたいサイトなので、コストパフォーマンス(CP)の指標もウイスキーのボトルを実際に買って飲む人のお財布事情に寄り添うものになっています。

各人のお財布事情はウイスキーの価格変動が可愛く思えるほど刻々と変化するものです。そのため、使える金額毎に選ぶべきウイスキーを知るための何らかの指標があったほうが便利ですよね。

つまりこのサイトにおけるCPは、ウイスキーの味わいとボトル単価との釣り合いを指しています。バーや飲食店での提供価格についての指標ではないことに注意してください。味わい/ボトル単価の比です。


CP評価の特徴と、評価することの意味

CP評価の最大の特徴は「優しくない」ということです。

味わいの評価は良い部分にフォーカスすることに意味があると考えているので★1つは基本的に出ないですが、CPを評価する際はダメなものはダメだとはっきり言うことに意味があると考えています。

そのため、ダメだと判断した場合は問答無用で☆1つをつけまくることにしています。

ただし気をつけなくてはならないのは、大前提として「ウイスキーは飲みものであり嗜好品」なので、もっとも大切な指標は味わいだということです。CP評価は常に副次的であり修飾的ななものです。

これは、例えば人生を変えてしまうほどの力を持つ味わいが圧倒的に素晴らしいウイスキーが超高額だからといってCPを判断しようとすること自体がナンセンスであることからも分かると思います。

なので、CP評価ばかり気にしてウイスキーを選んでしまうと、ものにできたかもしれないチャンスや本当に大切なことを逃してしまったり、それに気付かないまま通り過ぎてしまうようなことが起こってしまうかも知れません。

参考にすべきですが、あまりこだわりすぎないようにしてください。


CPの評価方法と基準

☆から☆☆☆☆☆の五段階で評価し、☆の数が多いほどコストパフォーマンスに優れていると判断したことを示します。

味わいが価格相当であると判断したものを☆☆☆とし、これを基準とします。

簡単に言うと、☆☆☆☆以上はコストパフォーマンスが良い、つまり私の判断では「お買い得」なボトルということになります。

評価に厳密な基準はありませんが、基準となるCP☆☆☆についてだいたいのところをいうと、

  • 価格☆、味わい★★
  • 価格★、味わい★★☆
  • 価格★★、味わい★★★
  • 価格★★★、味わい★★★☆
  • 価格★★★★、味わい★★★★

このくらいの体感で評価しています。


各CP評価の説明と具体例

価格に対して味わいが全く見合っていないと判断した場合に付けます。

典型的なパターンとしては、価格E以上の超高額ボトルなのに味わい評価が★★★止まりのボトルなどです。CP評価☆のボトルは多くの場合危険です。どうしてもほしいなら止めはしませんが、同じ金額を出すなら他のボトルを選んだほうが幸せになれます。だいたい100%くらいの確率で幸せになれます。


☆☆

価格に対して味わいが見合っているとは言い難い、割高であると判断したボトルに付けます。

高額ボトルで出やすいのは☆1つと変わりませんが、☆1つと2つの意味するところは天と地ほどに差があります。

CP☆2つが付いてしまいがちなボトルは、味わい評価が高い(だいたい★★★☆以上)場合がほとんどです。「いや美味しいんだけど高いよ」とか、「好きなんだけど高っけえんだよ」とか、そういう場合によく付きます。

なので、CP☆1つのボトルを買うくらいなら他のボトルを選んだほうが100%幸せになれるだろうと言ってしまいがちな私でも、CP☆2つのボトルはコスパ悪いのわかってても好きだから選んじゃう時ってあるよね、という感じです。わかります。仕方ないときってありますもんね。


☆☆☆

価格と味わいとがだいたい釣り合っていて、価格なりの味わい、価格に見合った味わいだと判断した場合に付けます。

基準評価であるはずの☆3つですが、実際のところ価格がいくらかによってニュアンスがだいぶ変わってきます。

例えば、価格が5000円以下のボトルの場合、CP☆3つは必ずしもポジティブな評価ではないかも知れません。同じ価格でもっと美味しい(つまりもっとコスパの良い)ボトルがあるかも知れないからです。

逆に、価格が50000円以下のボトルでCP☆3つはポジティブな評価の可能性が高いです。それだけの金額をはたいても味わいとの釣り合いが取れていると判断したということですから。


☆☆☆☆

味わいに価格以上の価値があると判断した場合に付けます。

CP☆4つのボトルは、お財布事情さえ許せば純粋に「お買い得」のボトルです。

CP評価☆4つ以上は、価格帯によらず味わいに対する保証と同じ意味になります。

高価格帯のボトルであれば味わいの素晴らしさへの保証の意味を持ちますし、低価格帯のボトルであっても平均値から頭ひとつ抜けた味わいであることを意味します。


☆☆☆☆☆

CPの最高評価である☆5つは、この味わいのボトルがこの価格で売っていることに感謝すべきとしか判断できないような場合に付けます。

価格帯が☆や★のボトルには付きやすい傾向があり、特にオフィシャルスタンダードの中でも低価格と高品質を両立しているようなボトルには積極的に付けています。

そのため、味わい評価★5つと違ってCP評価☆5つを見る機会は多いかも知れません。

ドリンカーにとってデイリーモルトに最高なボトルというのは非常に大切ですから。

また、もし価格が★★★以上でCP☆5つが付くようなボトルがあるとしたら、そのボトルの味わいの素晴らしさは完全に保証されたようなものです。


  • NR

NR(評価なし/Not Rated)は、何らかの理由でCPが評価不能な場合に使われます。

まずCPが味わい/価格の比として定義されているため、味わいの評価と価格帯のどちらかにNRがある場合は、必然的にCPもNRとなります。

また前述したように、他では決して味わうことの出来ない個性を持つ上に記憶に刻み込まれるくらい非常に美味しい超高額ボトルなど、CPを評価する意味がないと判断できる場合もNRとします。