カリラ 1981 – 1996、15年 45% サマローリ

素材を味わう珠玉の一本だと思う

CAOL ILA 1981-1996, 15Y. 45% SAMAROLI

504 bottles.


評価:★★★★

CP:NR

価格:NR


ボトル紹介

目次

サマローリ氏生前の伝説の一本

写真はインターネットから

2017年のサマローリ氏の突然の訃報は、世界中のモルト愛好家にとって衝撃の出来事でした。

これは氏が生前、自身が選んでボトリングしたものの一つで、1981年蒸留のカリラです。

加水ボトルで504本なので、おそらく樽種はバーボンホグスヘッドではないかと考えています。


テイスティング

シンプルなのに複雑。珠玉の一本

写真はインターネットから

シングルモルトウイスキーの原料が麦芽であるということを、あらためて思い起こさせてくれる一本だと思います。

熟成年数に依らない、清澄で分厚い麦芽の香味に、滋味深くこなれたアイラピートが折り重なります。

こなれたピート、そして麦芽の香味が主体です。構成要素はおそらくシンプルですし、熟成年数もさほど長くないにも関わらず、重厚な麦芽感。その周辺からシトラスや柑橘など様々な香味要素が少しずつ、穏やかに立ち現われてきます。

シンプルなのに複雑。

素晴らしいシングルモルトだと思います。


テイスティングノート

香り:

しっかりとした香り立ち。太く僅かにオイリーさやクリーミーさのある麦芽香、穏やかな金属感を伴うアイラピート。そこからゆっくりと、ただし穏やかに、黄色い柑橘系のフルーツ香が開いてくる。微かなシトラス、主体はあくまで太くしっかりとした麦芽香とその甘さ。複雑で、時間が経てば経つほど渾然一体としてくる。

味わい:

口当たりは優しいが、度数からは想像できないほどボディが厚い。分厚くクリーミーにも関わらず雑味がなく甘い麦芽感、塩気、アイラピート。満足感が非常に高い。

余韻:

穏やかなドライさの中に、麦芽の甘み、滋味深いピート、僅かな金属、オレンジピール、複雑で長い余韻。


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