華やかな果実香がボディを支える、古典的で王道感のある長熟スペイサイドモルト。
★ 4.0
OVERALL RATING

テイスティングノート
01 / NOSE
香り
香り立ちは優しく始まるが、華やかで複雑。オレンジ、リンゴ、蜂蜜、バニラウエハース、レモンタルト、時間経過でクリーミーさと心地よいウッディネスが立ち現れる。
02 / PALATE
味わい
度数を感じさせない優しい口当たり。ミルキーでクリーミーな舌触り。美味しい。蜂蜜とレモンタルトが継続し、乾いた印象の心地よいウッディネス、アプリコット、オレンジマーマレード。熟成感のある果実香によりボディの厚みが保たれている。
03 / FINISH
余韻
味わいから継ぎ目なく移行し、バニラ、オレンジ、蜂蜜といった甘さが長く持続する。余韻のスパイス感は弱く、わずかに白胡椒のアクセントがフルーツの甘さを引き立てている。
ボトル情報
三郎丸蒸留所の稲垣貴彦氏とモルトヤマの下野孔明氏が選ぶT&T TOYAMAからリリースされた長熟スペイサイドモルト
T&T TOYAMAからリリース予定の長熟シークレットスペイサイド。1997年蒸留、ホグスヘッドで27年熟成、シングルカスク、カスクストレングス、アウトターンは72本限定です。シークレットスペイサイド表記ということで蒸留所の名前は不明となっていますが、ヒントがわかりやすいというか、原酒については、おそらく、きっと、たぶん、グレンリベットだと思われます。
今回、サンプルテイスティングの機会をいただきましたので、しっかりとテイスティングさせていただきました。T&T TOYAMA様、ありがとうございます。
販売は2026年9月24日の12:30から、モルトヤマのオンラインショップで購入可能です。
総評
長熟スペイサイドモルトとして、非常に古典的で王道感のある味わいです。27年という熟成期間は、果実香に複雑さだけではない一体感のあるまとまりを与えています。
この蒸留所の特徴として、香りや味わいに明確な麦芽感を伴わないため、一見するとボディは細く感じられるかも知れません。しかし時間をかけて飲むことで、香りから余韻に至るまで一貫した華やかで明るい果実香が複雑さを増していき、ゆっくりとボディの厚みを補っていく様子を体験できると思います。
このように、果実香の華やかさでボディを補う所作は、まさに古典的なスペイサイド地域のシングルモルトを象徴する香味構成です。選定者である稲垣貴彦氏と下野孔明氏のシングルモルトに対する価値基準が明確に表れているポイントだと言えるでしょう。ゆっくりと、時間をかけて飲む価値のある1本だと思います。
香味構成に違いはあるものの直近で飲んだ別のボトルと味わいに遜色なしと判断したため、この評価としました。やや高額ですが、熟成感を伴い、複雑でありながらも落ち着いた果実香を楽しみたいのであれば、試す価値のある1本です。
コメント