まさに飲み頃で詰めた印象の、ハイレベルなフルーティーカリラ。
CAOL ILA 1991-2015, 24Y. 52.4%
CADENHEAD SMALL BATCH
Exclusively bottled for: Shinanoya & Bar CAOL ILA
Single Cask, Bourbon Hogshead
210 bottles (or 209 bottles)
評価:★★★☆ Recommend!
CP:☆☆☆☆
価格:★★
ボトル紹介
信濃屋とBar CAOL ILAのジョイントボトル
カリラ蒸留所よりも創業年が古い世界最古のウイスキーボトラー「ケイデンヘッド」のスモールバッチシリーズから、渋谷にあるモルトバー「Bar CAOL ILA(バーカリラ)」と信濃屋の合同ボトルとしてリリースされた1991年蒸留のカリラ24年。
このボトルがリリースされた2015年当時は既にアイラモルトの価格に高騰の兆しが見えていた頃で、リリースの中心も1990年代の原酒から2000年代の原酒へと移り変わっていた時期でした。そんな中でこのボトルはケイデンヘッドのゼネラルマネージャーであるマーク・ワット氏、バーカリラの小林氏、信濃屋の北梶氏の三者で合意に至った一樽だったそうです。
ボトリングから4年が経っていますが、美味しいアイラモルトが飲みたいと思って先日抜栓したボトルです。
テイスティング
まさに飲み頃でボトリングしたと言えるハイレベルな香味バランス
ピート香と、樽香やフルーツ香の甘さが複雑に絡み合う非常にレベルの高いカリラで、非常に美味しいです。
バニラやオレンジを思わせる甘い香味が香りから余韻まで一貫していて、そこに塩素や金属を思わせるカリラらしいピート香が穏やかに付き添っています。それらの奥から熟成感と溌剌さを兼ね備えた麦芽の旨味が現れ、飲むほどに複雑さと一体感が増してくるため、いくらでもグラスを傾けたくなります。
香味のバランスが非常に高いレベルでまとまっていて、まさに飲み頃でボトリングしたと感じられるような、フルーティーでピーティーな美味しいアイラモルトに仕上がっていると思います。
カリラの名を冠するバー向けなだけのことはある出来栄えで、当時の購入価格を考えれば感謝の気持ちしか出てこないくらい、文句なしにRecommendなボトルです。
テイスティングノート
香り:
香り立ちは穏やかに始まるが徐々に強くなる。塩素や金属の印象を持つ穏やかなピートとバニラアイスクリームのクリーミーで甘い香りが先行する。そこからオレンジ、蜂蜜、湿った印象の穏やかなウッディネス。奥から溌剌さと熟成感を両方伴う麦芽香も現れ、これらが複雑に絡み合う。
味わい:
口当たりは度数相当。ピート香と麦芽の甘さが強くなり、樽由来のバニラの甘さを香りから引き継ぐ。甘めのレモンシャーベット、オレンジピール、少しオイリー。ボディは中程度。
余韻:
バニラと穏やかなウッディネス、オレンジピールの甘さと苦さを引き継ぎながら、穏やかな収斂を残しつつゆっくりと終わる。余韻の長さは中程度。
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