初代ゴジラをイメージ通り、歴史の王道を行く。
Hector Macbeth (Glenfiddich) 1991 24Y. 57.6%
Refill Bourbon Hogshead
香り:比較的強い香り立ち。ザラメを溶かしカラメルにしたような甘い香りとカスタードプディング。僅かだがフェインティなニュアンス。ウッディネス、バニラ。微かにピーナッツバター。
口当たり:しっかりとした口当たり。麦芽、ミルクティー。蜂蜜、バニラの甘さをそのまま引き継ぐ。
余韻:ジンジャー入りロイヤルミルクティーのような余韻。
2016年7月29日の「シン・ゴジラ」公開に合わせて信濃屋から発表されたプライベートボトリング。二本同時にリリースされたのはタリスカーとこのヘクターマクベスです。
グレンフィデックのティースプーンモルトであるヘクターマクベス。この名前でのリリースは自分が知る限り初です。ミルクティーのような甘さと余韻が特徴的で、時間を置けばどんどんと開いていく良質なモルトでした。
オフィシャルノートにも書いてありましたが、24年熟成ではあるもののノージングで僅かですがフェインティなニュアンスを感じ取ることが出来ます。普通であれば雑味として捉えられる香味ですが、このボトルでは奥行きの形成に一役買っていると思います。また時間を置くことで徐々に消えていくので、苦手に感じる場合はしばらく置くと良いと思います。他の要素も開いてくるので、グラスに注いでから15-30分程度静置すると良いのではないでしょうか。しかし、こうした公式テイスティングノートにこうしたネガティヴな要素が敢えて記載されているのは非常に珍しいことだと思います。テイスターのプロ意識を感じました。
モルト自体はそんな部分を補って余りあるクリーミー複雑な個性を持っており、ここ数年ウォードヘッドの名前で発売された同種のボトルの路線を外さない期待通りの味わいで、非常に美味しくいただきました。
同時リリースのタリスカーと比べると私はこちらのヘクターマクベスが好みですが、今回のリリースはどちらも非常に見所のあるリリースだと思いました。今後のボトリングにも期待していきたいです。
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