カリラ 2011 – 2019、8年 59.3% Sweet Gallery(萌ボトル)by 永野あかね

シーズニングシェリーのヤングカリラ。スペック通りの味わい。

CAOL ILA 2011-2019, 8Y. 59.3%

Sweet Galley Illustrated by Akane Nagano

cask type: sherry hogshead


評価:★★☆

CP:☆☆

価格:★☆


ボトル紹介

目次

萌ボトル第三弾

2011年蒸留、シェリーホグスヘッド熟成のカリラ8年シングルカスクです。樽元はアベイヒル社(キングスバリー)です。

日本の個人愛好家の働きかけで実現した、ラベルにアニメ・漫画作家をコラボレーションしてリリースする通称「萌ボトル」、正式名称「Sweet Gallery」シリーズの第三弾にあたります。

注目すべきラベルイラストは、漫画『猫でごめん!』、『ふぁんたじあ』などを描かれている永野あかね先生作画の花魁となっています。
『猫でごめん!』といえば、猫耳萌えの元祖といっても差し支えない作品ですね。すっごく懐かしいです。

現在、永野あかね先生の作品は漫画図書館Zで最新作の「はらたまきよたま」を除く全ての作品が全話無料で公開されています。

ちなみに『猫でごめん!』のあらすじですが、マッドサイエンティストの父親が発明した物質転送器の人体実験に無理矢理付き合わされた結果、猫と融合してしまったヒロインと、猫アレルギーの恋人による猫耳ラブコメ学園ギャグ作品です。ヒロインは猫と融合しているため、当然ですが定期的に発情期がやってきます。

『猫でごめん!』https://www.sukima.me/book/title/BT0000497651/


テイスティング

スペック通りの味わい。今後の開きを期待したい。

シーズニングシェリーカスクの個性がしっかりと出ているヤングカリラです。

香味構成を端的に説明すると、強めの樽感とアイラピートによって若い原酒にあるネガティブな要素を潰し、飲める仕上がりにしたと言えば分かりやすいかも知れません。

まず感じるのはスパイシーなシェリー感で、ややサルファリーさや生木のようなニュアンスが感じられますが、奥からベリーやドライフルーツを思わせる甘さも現れてきます。そこに塩素や金属に焚き火のスモーキーさを思わせる現行のカリラらしいアイラピートが重なります。原酒の若さは当然ありますが、上記の通り樽感とピートによって然程ネガティブには感じられません。

しかし全体としては樽構成、原酒の個性、熟成年数に忠実な味わいで、スペックから予想される味わいの範囲は超えない印象です。

そのため、現状では経年で様子を見て、味わいの構成要素の馴染みを待ちながら、シェリー樽由来のベリー感の更なる開きを期待するのが吉ではないかと思っています。

ちなみにラベルイラストは懐かしさも相まって最高ですが、個人的にはこのラベルイラストは乳より脚に注目したいですね。

さらにウイスキーとは一切関係のない個人的な話をさせていただくと、乳より脚より尻なんですね僕としては。まあ、どうでもいいですね。


テイスティングノート

香り:

しっかりとした香り立ちで、シェリーカスクの香味が先行する。レーズン、スパイス。ややサルファリーさ、生木のニュアンスで濡れた印象のウッディネス。奥からベリーを思わせる甘さがゆっくりと現れる。それと共に塩素や金属、焚き火のスモーキーさを思わせるアイラピート。やや荒々しい原酒の若さ。

味わい:

度数相当に力強い。ドライでスパイシー。若いが、スモーキーなアイラピートとしっかりとしたシェリーカスクの樽感によりネガティブな要素はあまり目立たない。ボディは厚くない。

余韻:

シェリーカスク由来の甘さは落ち着き、スパイシーでドライ。ピートの個性は香りから一貫して変わらない。

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