ノッカンドゥ 1997、15年 リッチリー・マチュアード 43% オフィシャルボトル

銘酒J&Bのトップドレッシング。飲み疲れを知らない絶妙な物足りなさがむしろズルい。宅飲みボトルの模範回答。

KNOCKANDO 15Y. Richly Matured 43% 1997 OB


評価:★★☆ Recommend!

CP:☆☆☆☆

価格:☆


ボトル紹介

蒸留年は昔からずっと公開。銘酒J&Bのトップドレッシング。

1997年蒸留のノッカンドゥ15年、オフィシャルボトルです。つい先日、信濃屋池袋店でセールだったのを良いことに購入したボトルですが、ラベルデザインが現行の一つ前のものなので倉庫から出てきた在庫なのでしょう。ラッキーです。

2年以上前に書いたノッカンドゥ21年の記事にも書いたのですが、シングルモルトとしてはマイナーなもののウイスキー愛好家からの評価の高いノッカンドゥ蒸留所は、ほとんどがブレンデッド・ウイスキーJ&Bの構成原酒として使われ、現在シングルモルトとしては12年、15年リッチマチュアード、18年スローマチュアード、21年マスターリザーブの4種類がラインナップされており、全てのボトルに蒸留年が記載されていて、これは仕上がりに納得のいったものしかシングルモルトとして発売しないという昔から続く方針の表れです。

今回のボトルである15年リッチマチュアードの特徴は、バーボン樽原酒10%シェリー樽原酒を混ぜることで、深みのある味わいを出していることだそうです。

税込みでだいたい5000円ちょっとで売られているのですが、僕が購入した価格がそれを下回るものだったので今回は価格:☆(5000円以下)としています。


テイスティング

宅飲みボトルの模範解答の一つ。絶妙な物足りなさはむしろ長所で、杯を重ねるのに向く。

ノッカンドゥのオフィシャル現行ボトルは、ウイスキー専門のバーであっても置いてあるところはあまりないでしょう。ボトル自体の価格が安いので良心的な値付けのお店の最低価格を下回る可能性があって出しづらい上に、蒸留所自体がマイナー過ぎてネームバリューもないため、普通のお客さんであれば狙ってオーダーする酒ではないだろうと思うからです。

ですが、むしろそうした理由から、ウイスキー愛好家の宅飲みボトルとしてはこの上なく優秀なボトルだと言えるコスパの高さで、21年もRecommend!だったわけですが、今回の15年もRecommend!なのです。

15年の味わいを説明するに当たり、ノッカンドゥのオフィシャルボトルの下位グレードでシェリー樽原酒が使われていない12年と比較したほうが「オフィシャルボトルの魅力を伝える」という目的には合致するのかも知れませんが、おそらく飲み手にとってのノッカンドゥ最大の魅力は「変わらぬ味わいとコストパフォーマンス」だと思っているので、この記事ではそこを全面に推していこうと思っています。

つまり、12年が3500円以内、15年が5300円以内、18年が6900円以内、21年が9000円以内で買えるという現実を、とりあえず有り難く噛み締めようぜ!ということです。

そしてこの15年ですが、熟成年数相当の香ばしい麦芽感が主体で、おそらくシェリーカスク由来のザラメや黒糖を思わせる穏やかな甘さ、原酒の持つ内陸系ピート、加水で均された穏やかなボディと余韻、それらが絶妙な物足りなさとなって「いつまでも飲めてしまう系ウイスキー代表」みたいな感じのシングルモルトに仕上がっています。

この「思わず飲んでしまう」という不思議な個性は、非常に杯を重ねるのに向き、これはこの蒸留所独自のものだと思います。

激推ししていますが、実のところ味わいとしては「可もなく不可もなく」といったタイプで、最高の銘酒かと言われるとそうではありません。個人的にもこの15年を自宅でたくさん抱えるようなことはしません。今までウイスキーを飲んだことがない人がここからウイスキーの魅力にハマるということは多分ないでしょう(逆にこのボトルからウイスキーの魅力にハマる人がいたとすればその人はウイスキーに愛されたウイスキーの申し子なので声高らかに宣言してください)。

しかし、ある程度様々な蒸留所のウイスキーを飲んできたウイスキー好きであれば、この蒸留所のシングルモルトは味わい的にも価格的にも諸手を挙げて歓迎できるものだと思います。

ふとした時に飲みたくなる、そんなシングルモルト、それがノッカンドゥ。まさに「愛好家に向けられたシングルモルト」なのではないかと思っています。


テイスティングノート

香り:

穏やかな香り立ち。樽の内側を焦がしたような印象のある仄かな内陸系ピートと共に、ローストした麦芽の香ばしさ、ザラメ、キャラメル、少し遅れて林檎と洋梨のコンポート。

味わい:

加水で均された度数相当の優しい口当たりで、口の中で広がらず染み込むよう。麦芽の甘さと香ばしさ、仄かな内陸ピート、穏やかにザラメ、黒糖。熟成感は年数相当。ボディは加水により軽い。

余韻:

味わいを引き継ぐが、非常に短く、キレが良い。微かなドライさを残すのみ。

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