ボウモア 1995 – 2018、22年 48.1% ハンドフィルド cask No. 1304

95年蒸留ボウモア史上ではほぼ最高、90年代ボウモア全体でも屈指のトロピカル感

BOWMORE 1995-2018, 22Y. 48.1% OB

Hand Filled

cask: bourbon

cask No. 1304


評価:★★★★ Recommend!

CP:NR

価格:NR


ボトル紹介

目次

2018年アイラフェス前後の蒸留所限定ボウモア

オフィシャルボトルのボウモアの中でも、自らの手で樽から直接ボトルにウイスキーを詰めることを意味する「HAND FILLED」は、蒸留所に行かないと手に入らない非常に特別なシングルカスクです。

このボトルは、どうやら例年5月から6月にかけて行われるウイスキーの祭典「アイラフェスティバル」に前後する形で、2018年に蒸留所で入手することの出来たもののようです。


テイスティング

こういうボウモアが飲みたかった!を叶えてくれるボトル

トロピカルです!トロピカルですよ!このボウモアは!

「ドラ◯もーん!トロピカルなボウモアが飲みたいよー!!」「仕方ないなぁ、の◯太くんは」と言って、ポケットから出てくるやつですよこれは!お酒は二十歳になってからですけども!!

90年代のトロピカルボウモアとして最も有名なヴィンテージは1993年ですが、この1995年蒸留のボウモアにはそれに負けないほどの素晴らしいトロピカル感が出ていると思います。

バーボンバレル熟成なので樽由来の蜂蜜感もしっかりとあるのですが、それ以上にパッションフルーツやオリエンタルな柑橘果実、ココナッツを思わせるような複雑なフルーツの香味が明確です。そしてそれらが絡み合ってしまう結果、非常に心地良く、幸福感に溢れ、ドラえ◯んが未来の世界からやってきて1995年にこのボウモアを仕込んでくれたことに、のび◯くん的には感謝しても仕切れないわけです。もちろん、これを仕込んだのはボウモア蒸留所のスタッフの皆さんであり、ド◯えもんではないことくらい僕だって分かっていますよ。分かっていても感謝したくなるんですよ。

フルーティーさが盛大なので「ウッディネスが」とか「麦芽感が」とかいうところまで全然辿り着けず、ここまでフルーティーだと別に辿り着けなくてもいいやとも思ってしまうのですが、熟成感のある麦芽の旨味はピートとフルーツの奥のほうで全体を下支えするという非常に重要な仕事をしています。お陰様で味わいに浮ついた分離感がないのです。樽感は蜂蜜感と余韻の穏やかなスパイス感だけを残して残り全てをトロピカルフルーツに差し出し、蜂蜜感とスパイス感すらフルーツ香を引き立てるために存在しています。

久しぶりに、めっちゃ美味しいボウモア飲んだなーーーーー………!!!!!

と、心から思えること請け合いの、90年代ボウモア久々の傑作ボトルだと思います。

このボトルは発売当初からレア度が高く、もはやオークションでも入手困難なボトルとなっています。僕自身も海外オークションから割高で購入しているため、CPも価格もNRとしています。それでもこのボトルにはRecommendを付けざるを得ないです。

丁寧な経年変化で60年代のトロピカルボウモアに迫ることもできるのではないかと、実は密かに期待しています。


テイスティングノート

香り:

穏やかに始まり徐々に強くなる。最初は穏やかにミディアムピートスモーク、その切れ目から現れる明確なパッションフルーツ、蜂蜜、金柑、蜂蜜に漬けられた柚。徐々に濃密なクリーミーさも現れる。オレンジリキュールで香り付けされたクレームブリュレ。正真正銘のフルーティーアイラモルト。

味わい:

口当たりは度数相当。ピートの主張は香りよりも強くなるが、主張し過ぎることなく十分に穏やか。蜂蜜漬けの柑橘香は更に明確になり、緑から赤までの色とりどりの柑橘果実のミックスマーマレードを思わせるような複雑な甘さと苦味を伴い、更にココナッツミルクのような甘さも。ピートとフルーツが主体で目立たないが、下から支えるように熟成感のある麦芽の香味も。ボディは厚く、余韻へと分かち難く移行する。

余韻:

味わいから分かち難く移行し、フルーティーな甘さと穏やかなクリーミーさが持続する。そこからゆっくりと蜂蜜漬けのジンジャーのスパイス感、少しのミント。それらが絡み合いながら長く続く。

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