グレンモーレンジ トゥサイル 46%:今後大化けするかも知れない。そんな予感を抱かせるフロアモルティングのグレンモーレンジ

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GLENMORANGIE TÛSAIL PRIVATE EDITION 46%


評価:★★★ Recommend!

CP:☆☆☆☆

価格:★


ボトル紹介

グレンモーレンジのプライベートエディション第6弾

グレンモーレンジが毎年限定ボトルとしてリリースしている「プライベートエディション」シリーズの第6弾、2015年にリリースされたグレンモーレンジ・トゥサイルです。

このボトルの最大の特徴はフロアモルティング。英国産のマリス・オッター種の大麦を伝統的な発芽製法であるフロアモルティングで仕込んでいます。

フロアモルティングとは、広い床の上に麦芽を敷き詰めて行う発芽方法です。近代的な機械製麦と比べて手間がかかる上に発芽が不均一になりやすく(つまりアルコール収量は悪くなる)、現在ではごく限られた蒸留所でしか行われていません。

詳しいことをここで長々と述べるのがおこがましくなるくらい完璧な記述が、以下のサイトに載っています。一読必須です。

稲富博士のスコッチノート第57章「製麦の伝統と革新」


テイスティング

厚みと深みのある麦芽香は伝統的製法の賜物か。今後大化けする可能性も。

このグレンモーレンジには見どころがあります。

ボトルデザインが変わってからのグレンモーレンジに備わった華やかな樽香は勿論ありますが、それ以上に国分が輸入していた頃の古いモーレンジに見られるような太い麦芽香が備わっていて、それが香味の主体になっています。

加水ボトルですが46%という比較的高めの度数、そしておそらくフロアモルティングによる不均一な麦芽により、麦芽香には現行のオフィシャルボトルにはない濃密さがあります。今でも十分に美味しいのですが、もしかしたらこのまま丁寧に経年させていくと大化けする可能性もあるのではないかと思わせる、ポテンシャルの高いボトルだと感じました。

Recommendであり、ウイスキー好きであれば是非一度飲んでみてほしいボトルです。


テイスティングノート

香り:

穏やかだが濃密な香り立ち。基調となる麦芽由来の豊潤な甘さ、バニラを思わせる樽香が絡み合いながら先行する。麦芽香は終始豊潤で、そこから糖蜜、オレンジ、オレンジマーマレード。微かにオイリー。それらを取り巻く香味も多彩で、コンテンツ豊富な印象。取ろうと思えば様々にフルーツが取れるかも知れない。

味わい:

口当たりは度数相当で、比較的しっかりとしているものの加水の優しさがある。樽材由来の唐辛子や生姜を思わせるスパイシーさが少し現れた後、甘く濃密な麦芽香、バニラ、オレンジ。ここでも僅かにオイリー。ボディは厚く、ゆっくりと余韻へと移行する。

余韻:

味わいから途切れることなく移行し、濃密で奥行きのある麦芽の甘みが長く続く。穏やかに唐辛子や生姜を思わせるスパイス。

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