グレングラッサ 1978 – 2006, 28年 46.6% マーレイ・マクダヴィッド ミッション・ゴールド

シラーカスクで追熟。複雑で一体感のある樽感を楽しめる不思議なウイスキー。原酒の個性は分かりづらい。

GLENGLASSAUGH 1978-2006, 28Y. 46.6% MURRAY McDAVID “MISSION GOLD SERIES”

cask: Fresh Sherry / Syrah


評価:★★★

CP:☆☆☆

価格:★★


香り:

しっかりとした香り立ち。甘く濃密。赤ワイン様。イチジク、プラム、煮詰めたベリージャム、干し葡萄、葡萄の皮。強くないタンニンと共に、少しスパイシーな印象も。かなり奥のほうからほんのりと熟成感のある麦芽香が現れるが、ほとんど気のせいだと思われるくらい、本質的に樽由来の香味が主である。

味わい:

しっかりとした口当たり。濃厚な味わいだが、樽由来の収斂は思ったほど強くない。香りからベリージャム、干し葡萄、葡萄の皮を引き継ぎ、穏やかなウッディネスが現れる。スパイス感は強まる。複雑な樽感で、飲み応えがある。

余韻:

余韻は中程度の長さで、甘さの中にじんわりと麦芽のそれを感じる。(樽由来の)タンニンの穏やかな収斂、穏やかで胡椒を思わせるスパイス感がじんわりと広がる。


樽選定はジム・マッキュワン。ボトリングはブルックラディで行われた、マーレイ・マクダヴィッドの上級ライン

マーレイ・マクダヴィッドのミッション・ゴールドは同社の上級ラインに当たりますが、カスクフィニッシュを主とした個性的なボトルを数多くリリースしています。

このボトルはシェリーカスクで熟成した後にシラー種の赤ワイン樽で追加熟成されたグレングラッサです。

樽の選定は、今や引退したものの当時から業界のレジェンドであったジム・マッキュワン氏が行い、ボトリングは彼が再建に尽力したブルックラディ蒸溜所で行われたことが、裏ラベルに記載されています。

2006年にボトリングされたこのグレングラッサは、ビリー・ウォーカー氏がマスターブレンダーとして活躍する以前の原酒であり、そういう意味でも貴重なボトルかも知れません。


シラーカスクの影響をしっかりと受け、樽の味わいの複雑さで飲ませるシングルモルト

色味から推察できるかも知れませんが、樽由来の味わいは強いです。

ただし、タンニンの渋みが強烈で他が分からないというようなネガティヴな印象はなく、むしろタンニンは穏やかで上品であるにも関わらず、ボディや味わいの骨格はしっかりとしています。

骨格はしっかりとしつつタンニンは穏やかというのはシラー種の赤ワインの特徴そのものであり、ほんのりとスパイシーさを感じる部分も含め、その影響を存分に受けているように思います。

香りから味わいにかけてもどっしりとした濃密な甘さが全面に押し出されていて、程よい渋みを伴う複雑な樽感で飲ませる、面白いタイプのボトルだと思います。


原酒の個性は分かりづらい

これもある程度推測できてしまうかも知れませんが、強烈であるとは言わないまでも樽由来の香味の影響は強く、シングルモルト本来の麦芽の甘みや熟成感はどうしても分かりづらい仕上がりとなっています。当然ながら、蒸溜所の個性もほとんど分かりません。

香味にネガティヴな影響を与えておらず、注意深く探すと麦芽の熟成感を感じられなくもないことから、原酒自体の酒質も良いものだろうと推測できるのですが、シングルモルトを愛する身としてはこの部分は少し残念です。

そのため、既に失われた70年代のグレングラッサの味わいを追い求めるようにして飲むとかなり面食らうだろうと思います。

そうした意味でも変化球的なボトルではあるものの、味わいの仕上がり自体は優れており、シングルモルトの幅広さや、当時の潤沢な原酒使いを体験するという意味でも面白いと思います。


余談ですが

グリコから出ている「ポッキー 女神のルビー」と非常に良く合います(笑)

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