綺麗でベリー感のあるシェリー香とヘザーハニー、仄かなスモーク。
HIGHLAND PARK 2002-2017, 15OY. 58.4%
Single Cask Series Exclusively Selected by LOCH FYNE WHISKIES.
458 bottles only.
評価:★★★
CP:☆☆
価格:★★☆
香り:
しっかりとした香り立ち。甘さとコクのあるシーズニングシェリー香が先行し、溌剌とした麦芽香、強い蜂蜜の香り、枝付きレーズン、ベリーの甘さも出てくる。時間経過で奥から微かに燻製ベーコンと仄かなスモークを思わせる印象。その他、微か過ぎて気にする必要のない程度のサルファリーさ。
味わい:
口当たりはしっかりとしているが、60%近い(実際は58%)度数は感じない。暖かい印象で、シェリー香のベリー感、レーズン感と共に溌剌とした麦芽の甘みが広がる。香味には一体感があり、度数もあってか、ボディは比較的厚め。
余韻:
度数相当のドライさ、麦芽の甘みに凝縮感が出てきて、レーズンと蜂蜜の甘さがじんわりと残る。
イギリスの小売店、ロッホファイン向けのオフィシャルハイランドパーク
イギリスの小売店、LOCH FYNE(ロッホファイン:https://www.lochfynewhiskies.com)向けにリリースされた2002年蒸留のハイランドパーク15年、オフィシャルプライペートボトル(PB)です。国内流通しているものではなく、2018年に海外から個人輸入しました。
世界的に有名なウイスキーテイスターであるJim Murray氏が毎年刊行している「Whisky Bible」の2019年度版において96pointという高得点を叩き出し、「Liquid Gold」を獲得したボトルだということだったので購入してみました。
度数は高いが、綺麗なシェリー感と、らしさのあるスモーク
味わいは綺麗なシェリー感が身上の、見所のある美味しいハイランドパークです。
評価したいポイントも多く、ハイランドパークのハウススタイルとして蜂蜜の甘さと仄かなスモークをきちんと感じられること、年数以上の熟成感を感じられること、サルファリーな印象(硫黄の印象)は皆無ではないものの気にならないレベルであり、グラスに注いで少し置くだけで十分に抜けること、それらを踏まえて十分以上にバランスが取れていること、度数の高さから飲み応えもしっかりと保たれていることなどです。
2000年代に入ってからの比較的若い原酒ながら、好意的に捉えていいボトルなのではないかと思います。
今回同様の麻袋入りのオフィシャルプライペートボトルですが、イギリスやスコットランドでは様々な酒販店がプライペートボトルとしてリリースしているようです。そうしたボトルを何種類か飲み比べをした方に意見を伺ったところ、美味しいが味わいとしては想像出来る範囲内ではあるとのことでした。
個人的には味わいとして超えるべきポイントをしっかり超え、オフィシャルボトルのPBとして然るべき味わいだと感じられたことを踏まえて評価したものの、他のボトルも飲んでみたくなりました。
後はコスパの問題ですが、£150という値付けは正直安いとは言えず、美味しいボトルですがレアリティを考慮してもやや割高かなと思います。
どちらかというもマニア向け、コレクター向けのボトルでしょうか。