グレンフィデック 12年 40% オフィシャルボトル

化粧を盛らないすっぴん美人。まさか未飲じゃないよね?

GLENFIDDICH 12Y. 40% DB


評価:★ ★ ☆ Recommend!

CP:☆ ☆ ☆ ☆ ☆

価格:☆


香り:

香り立ちは穏やか。華やかさと奥行きのあるフルーツエステル香が主体。はっきりとした洋梨、そこから林檎の蜜、少し後から穏やかな蜂蜜、微かに蜜蝋。樽感はプレーン。

味わい:

優しい口当たり。僅かなアルコール感のざらつきの後に乾いたウッディネス。麦芽の主張が香りより少しだけ強くなる。熟成感は年数相当だがネガティブな若さはない。ボディは軽く、余韻への移行は早い。

余韻:

味わいからそのまま移行し、穏やかなドライさと、乾いた木材を思わせる弱い収斂を残す。キレのある短い余韻。


グレンフィデック、現行オフィシャル12年

1886年創業で、三角ボトルが代名詞。歴史あるグレンフィデック蒸溜所の現行オフィシャルスタンダードボトル12年です。まさに今年購入したばかりの、完全な現行ボトルです。

グレンフィデックは長らくシングルモルト売り上げ世界一を誇っていた超メジャー蒸溜所です(2015年にグレンリベットに抜かれるまでずっと世界一)。メジャー過ぎて歴史も長いので、その他に関してはWikipediaを参照してください。

本当にどこでも入手可能なシングルモルトで、価格もフルボトルで3000円以下とお手頃なボトルです。

しかし、侮ることなかれ。これもまた洗練された普及品であり、3000円で買える名品だと、私は思っています。(ただ、抜栓したてより、しばらく置いてからのほうが香味が安定します)


スペイサイドモルトの典型と言える華やかな香りと、シンプルで飽きのこない味わい

40%加水であるためか香りは穏やかながら、とても華やかです。まさにスペイサイド地域のシングルモルトとしては教科書通りの味わいだと言えるでしょう。

樽感がプレーンなためか、原酒由来であろう洋梨や林檎の蜜を思わせるフルーツエステル香が前面に出てきます。香味の構成そのものはシンプルですが、ネガティブな要素が全くないところは素晴らしいです。

おそらくチルフィルターはかけられており、飲み口とボディは軽めです。これは加水のせいもあるかと思います。

ただ、下手な味付けのされていない香味は、素顔のウイスキーを飲んでいるかのようです。


華やかさとライトボディを武器に、優良ボトルひしめく激戦区を駆け抜ける

このブログでの価格帯表記は☆=5000円以下、★=10000円以下という区切りを採用していて、5000円以下は2000円前後でも4000円前後でも、ざっくばらんにひとまとめとなっています(問題があることは自覚していますが、当面はこのまま行きたいと思っています)。

そして、この「☆」という価格帯は、実のところ「洗練された普及品」と呼ぶに相応しい優良オフィシャルボトルのひしめく激戦区でもあります。

思いつくだけでも、グレンモーレンジ10年、グレンリベット12年(色々あるが…)、タリスカー10年、ラフロイグ10年、ボウモア12年、アラン10年…と、それぞれにきちんとした個性を持つオフィシャルボトルが揃っているのがこの価格帯です。

上記に挙げたようなボトル達としのぎを削る中で、このボトルの持ち味は、穏やかですが洋梨の印象のある華やかで奥行きのある香味と、飾り気がなく飲み飽きることとは無縁の軽いボディではないかと思っています。

同価格帯で様々なオフィシャルシングルモルトを飲み比べると違いが分かるのではないかと思うのですが、それぞれのボトルが個性とバランスを両立させている中でも、グレンフィデックの香味バランスは他のシングルモルトでは替えの効かないものです。

アイラモルトを除いて比較すると、グレンモーレンジ10年にはバニラやオレンジを思わせる華やかで明るい樽香、タリスカー10年には麦芽の甘さとライトピートとスパイスの見事な融合感、グレンリベット12年には林檎を主体としたフルーツ香の華やかさと程よい飲み応え(直近のリリースがこれに当てはまるかは何とも言えないが…)があります。

そしてグレンフィデック12年には、洋梨を思わせるおくゆきのある華やかさと穏やかさ、飽きのこない軽やかなボディと飲み心地があります。

こうしたボトル群にあって、どれが好きかは好みの問題でしょう。自分がどうしたいのかを把握してさえいれば、選択肢が豊富なのは素晴らしいことだと思います。


一見した物足りなさの中にある充足感

おそらくボディの軽さから、グレンフィデック12年をシングルモルトとしては少し物足りないと捉える向きのあることは否定しません。

パンチのあるシングルモルトでないことは確かですが、杯を重ねるごとに馴染んでいくこのボトルの香味バランスは、同価格帯では替えの効かないものであることは前述の通りです。香りは申し分なく華やかですし、ボディの軽さも「軽やかさ」という長所へと昇華されていると私は考えています。

幸いなことに大手なのでハーフボトルも販売されており、お試しで飲んでみたいという方にも手を出しやすいボトルとなっています。もしまだ飲んだことがない方がいらっしゃるならば、試しにハーフボトルを購入しても良いでしょうし、フルボトルを抱えてみても特に後悔することはないでしょう。

様々なシングルモルトを探求した後に、戻ってくるかたちで飲んでみてもいいと思います。

いずれにせよ、オススメボトルです。

2件のコメント

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中