カリラ 1984 – 2008, 24年 46% ハイスピリッツ社 ヴァレンティノ・ザガッティーズ・パーソナルチョイス

甘い香りと塩辛い口当たり。緩めのハイボール大推奨。

目次

CAOL ILA 1984-2008, 24Y. 46%, High Spirits S.r.l. Valentino Zagatti’s Personal Choice Celebrating his 50 years of Collecting Single Islay Malt Scotch Whisky.


評価:★ ★ ★

CP:☆ ☆ ☆(当時価格として)

価格:★ ★(当時価格)


香り:

穏やかな香り立ち。塩素や金属を思わせるが穏やかなピート香のすぐ後から、砂糖漬けのレモンの皮、ピンクグレープフルーツを思わせる甘さ。奥から熟成感のある麦芽香がゆっくりと穏やかに立ち現れる。微かにバニラ。

味わい:

口当たりは度数相当。塩気を感じるようなドライさの後、塩素や金属を思わせるピートが一瞬鋭く立ち上がる。穏やかで乾いたウッディネス。ボディはあまり厚くなく、むしろ軽め。余韻への移行は早い。

余韻:

ドライさをそのまま引き継ぎ、微かにオレンジオイルのニュアンス。麦芽の甘さが広がり、ミントの清涼感と唐辛子のスパイス感が弱く持続する。


イタリア在住のValentino Zagatti氏は世界に有名な盲目のウイスキーコレクターであり「The Best Collection of Malt Scotch Whisky」の著者でもあります。今回のボトルは氏のコレクター歴50周年とその終止符を記念する形で、2008年にイタリアのボトラーであるハイスピリッツ社からリリースされたシリーズの一本です。

このシリーズのボトルはカリラ1984年、スプリングバンク1991年、モートラック1990年、クライヌリッシュ1991年、リンクウッド1991年、グレンリベット1990年の6本がリリースされています。


スペックに関しては不明な部分が多く、加水46%でおそらくバーボンカスクだとは思いますが、ボトリング本数は不明で、味わいからもシングルカスクか複数樽のヴァッテッドかは正直悩ましいボトルです。

味わいを端的に表現するなら、香りは多層的で甘く、飲むと塩辛いカリラです。

少し炭酸を飛ばした緩めのハイボールで飲んだりすると、もしかして最高なんじゃないか?と思ったので飲んでみたところ、

結果、最高でした。緩めのハイボール大推奨です。


2008年、氏はコレクター歴50年を節目にウイスキーのコレクションをやめることを宣言しており、そのことはボトルの裏ラベルにも記載されています(イタリア語は読めないけど今はGoogle翻訳がある)。また、2014年にはそれまで集めたコレクションを推定数億ユーロ(非公開)でオランダのウイスキーファンドに売却し、コレクター人生に完全に終止符を打ったことはニュースとしても取り上げられました(https://wordsofwhisky.com/famous-zagatti-whisky-collection-sold-millions/)。

更に2018年には氏のコレクションがオランダのアムステルダムのウイスキーミュージアムで展示されることになっているようで、それに合わせて新しい本の出版も予定されているようです(https://scotchwhisky.com/magazine/latest-news/17625/zagatti-collection-to-go-on-public-display/)。

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