ウェストポート 1999 – 2014 15年 51.1% BBR 復刻ラベル ウィスク・イー向け

老舗ボトラーの面目躍如。オフィシャル10年を大きくブラッシュアップさせた味わい。

WESTPORT (GLENMORANGIE) 1999-2014 15Y. 51.1% cask#800069 BBR Retro Label, selected for Whisk-e ltd, Japan. 212 bottles.


評価:★ ★ ★ Recommend!

CP:☆ ☆ ☆ ☆

価格:★


香り:

しっかりとした香り立ち。アルコールの揮発を伴いながら甘いエステル香が先行し、穏やかなウッディネス、蜂蜜、バニラ、ヘーゼルナッツ、林檎のタルト。続いてカスタードクリーム。静置しておくとメロン、バナナも。硬質でクールな印象(スワリングすると分かりやすい)更に置くとシトラス、蜜蝋。熟成年数に比してコンテンツは豊富。

味わい:

度数相当のしっかりとした口当たり。麦芽の甘みが強く現れ、蜜蝋を思わせるややオイリーなテクスチャー。穏やかに樽由来のウッディネスと水で薄く溶いた蜂蜜の甘さ。ボディはしっかりとしている。

余韻:

麦芽の甘みと共にややオイリーな印象を引き継ぐ。樽由来の収斂がやや強くなる。度数由来のドライさが残る。


英国王室御用達の老舗ワイン商であるベリーブラザース&ラッド(以下BBR)から、日本のインポーター兼ボトラーであるWhisk-e向けにボトリングされたウェストポート15年。

ウェストポート・ディスティラリーというのは実際の蒸留所名ではなく、グレンモーレンジのティースプーンモルト(※ 文末で説明)を名乗る時に良く使われる名称です。

BBRの往年のラベルを模したこのシリーズは、通称「復刻ラベル」と呼ばれています。2017年4月からはラベルデザインが新しいものに切り替わりましたが、これはそれより1つ前のデザインのボトルです。


味わいはオフィシャルのグレンモーレンジ・オリジナル10年を大きくブラッシュアップさせたような印象で、ボトラーリリースですがハウススタイルに忠実な味わいだと思います。

ボトリング本数的にはバーボンバレルで熟成されたと思われますが、樽由来だと思われる蜂蜜やバニラといった香味に加えて、メロンやバナナを思わせる華やかなエステル香まで香味が幅広く、熟成年数に比して多層的なところが非常に秀逸です。口に含むと力強い麦芽感が前面に現れてきて、飲み応えも十分です。価格もそこそこで、味わいもウェストポート表記のグレンモーレンジとしてはかなり良い出来だと思います。

オフィシャルボトルとの対比も面白い、老舗ボトラーBBRの面目躍如たるボトルだと感じました。


(※)ティースプーンモルトとは

蒸留所からボトラーへ原酒を払い出す際に、別の蒸留所のウイスキーをティースプーン一杯分と例えられるくらい極少量混ぜることで、形式的にシングルモルトではなくブレンデッドモルト(シングルモルト同士を混ぜたもの)として販売するものです。

これはオフィシャルボトルのブランドイメージや品質を守るためなどの理由で蒸留所の親会社とボトラーの間で交わされる契約に基づいて、オフィシャルボトル以外で蒸留所名を使わせないようにするものです。

そうは言ってもこのウェストポートのように多くの場合で元の蒸留所はバレバレなのですが、少なくとも名目上蒸留所名を非公開とすることで小売価格を低く抑えることが出来るのは間違いないようで、最終的にボトルを手にする我々飲み手としては、実は有り難い販売方法なのかも知れません。

有名なところだとウィリアム・グラント&サンズ所有の蒸溜所(グレンフィデック、バルヴェニー、キニンヴィ)は原則的にボトラーにはティースプーンモルトしか卸しておらず、グレンフィデックのティースプーンモルトは「ウォードヘッド」、バルヴェニーのティースプーンモルトは「バーンサイド」という名称が良く使われます。

グレンモーレンジも同様にボトラーにはティースプーンモルトしか卸していませんが、例外としてSMWSだけはシングルモルトとしてボトリングが許されています。

またティースプーンモルトではありませんが、ここ数年で「スペイサイドリージョン」という名義で蒸溜所非公開のボトルが発売されるようになりました。こちらも同一熟成年数のオフィシャルボトルと比較すると価格は割安です。この「スペイサイドリージョン」という名称は「スペイサイド地域の蒸留所」という程度の意味であり、特定の蒸留所名を指していないだけでなく、普段は名前を非公開にする必要のない蒸留所の原酒も使われていると考えられています。そのため、ボトル毎にグレンファークラス、グレングラント、マッカラン、グレンロセス、ベンリアックなど様々に推察されていますが、詳細は不明な場合が多いです。

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