クライヌリッシュ 1972-2016 43年 42.2% GM レアオールド

グレートヴィンテージ、72クライヌリッシュ。熟成が極まったと捉えるか、ピークは過ぎたと捉えるか。

CLYNELISH 1972-2016 43Y. 42.2% Gordon & Macphail’s RARE OLD Range 267 bottles.


評価:★ ★ ★ ★

CP:☆

価格:VE


香り:

しっかりとした香り立ち。甘く、非常に複雑で、いつまでも嗅いでいたい気持ちにさせる。古酒感があり、やや枯れ感もある。渾然一体とした凝縮感のあるフルーツ香と熟成感の極まった麦芽香。フルーツ香はドライフルーツを思わせ、無花果、杏子、砂糖漬けのパイナップル、砂糖漬けのチェリー、ラムレーズン、他にメープルシロップ。ドライフルーツをふんだんに使ったパウンドケーキのような印象がある。内陸系のピート香は痕跡程度の繊細さ。

味わい:

度数よりもしっかりとした口当たり。ボディは厚い。ややしっかりとしたオーク材の収斂と、枯れ感を伴う麦芽の旨みがしっかりと広がり、長い熟成を感じさせる。樽感は弱くはなく、やや過熟傾向はある。香りと変わらず複雑で、香りの印象にあるフルーツ香も引き継ぐが、一体感が増して個別の要素は解きほぐし難い。

余韻:

じんわりと長い余韻。複雑な甘さと味わいにあるウッディさを引き継ぎ、僅かに胡椒のスパイス感。


シングルモルトにもワインと同じく当たり年、いわゆるグレートヴィンテージがあり、蒸溜所によって違いますが、クライヌリッシュ蒸溜所において真っ先に出てくるのが1972年です。

1972年蒸溜の原酒が多く発売されたのは1990年代から2000年代初頭にかけてだったようで、私が飲み始めた頃は既にそれなりのレアボトルになっていました。最近はますます探さないと飲めないお酒になってしまっています。

そんな1972年蒸溜のクライヌリッシュが、2017年に入って古豪のボトラーGMの超高級レンジであるレアオールドシリーズから発売されました。


私自身、今となっては72クライヌリッシュ自体は何本か飲んでいるはずなのですが、飲み始めたばかりの頃だったりとか、かなり間が開いていたりなど、残念ながらあまり意識しないで飲んでいたんだと思います。どのボトルを飲んだことがあるのかも全然思い出せず、また、味わいの特徴も実を言うと把握していません。

そのため、自分自身で意識して飲む初めての72クライヌリッシュという位置付けで、フラットにテイスティングノートを書いてみました。


このボトルですが、ざっくり言ってしまうと文句なく美味しいです。

中でも公式テイスティングノートにもある甘いフルーツケーキのような、私の感覚では分かち難いフルーツ香と麦芽香とが渾然一体とした印象の香り立ちは、特筆に値すると思います。

熟成年数の長さ故か、どうしても枯れ感や過熟感は見受けられますが、個人的にこれはもはやこのウイスキーの個性として昇華された部分であると感じ、ネガティブな印象よりも覚醒感とでも表現できるようなポジティブな印象を受けています。

ただ、この辺りは「熟成期間の長さによる個性」であって、原酒そのものの個性とは異なるのではないかと思っています。そのため、72クライヌリッシュを飲むという視点に立つと原酒の個性はマスクされてしまっている可能性も高く、当時から72クライヌリッシュを潤沢に飲んでいる飲み手にとってどう映るかは、その人の経験や好みに関わってくる部分になるのだろうと思います。中には気になってしまう人もいるでしょう。


個人的にヴィンテージの特徴を明確にするためには、同一ヴィンテージの他のボトルと比較しながら探っていく必要があるという考えを強めました。


このボトルは年末に開催されたウイスキー仲間の持ち寄り会兼勉強会に持参して抜栓したボトルですが、概ね高評価でした。

価格が高いためCPは低くせざるを得ませんでしたが、今後飲む機会がそうそうあるとは思えず、経験のある飲み手と共有しながら飲めたことに感謝したいです。

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