ラフロイグ 1989-2017 27年 41.7% オフィシャルボトル

うっとりする。他、センスオブワンダーについて

LAPHROAIG 27Y. 41.7%


評価:★ ★ ★ ★ Recommend!

CP:☆ ☆ ☆

価格:E


香り:

穏やかで、フルーティーな香りが先行する。フルーティーラフロイグ。乾いた木材、バニラ、甘く熟したアプリコット、うっすらとマスカット、熟成感のある麦芽香、うっすらとしたバナナ、近年とオールドの中間のような印象のあるヨードピート、灰、洋梨、非常に複雑。

味わい:

優しい口当たり。穏やかなヨードピート、麦芽の甘さとフルーツが渾然一体となりつつ静かに弾けて、じんわりと口の中を広がっていく。乾いた木材の僅かな収斂。凝縮感がある。個人的には思ったほど樽感は強くない印象。

余韻:

麦芽の甘さと旨味を引き継ぎ、返りに穏やかにトロピカルフルーツがある。長く、じんわりと麦芽の甘さとフルーツ、穏やかなピート。



2017年9月に発売されたばかりのオフィシャルボトルのラフロイグ27年。2015年に200周年を迎えたラフロイグ蒸溜所ですが、その後も毎年特別な限定品を発売してファンを喜ばせています。昨年の30年に続いて、今年は27年が発売されました。

ラベルによると、1988年10月から1989年11月にかけて蒸溜された原酒を使用しており、ボトリングは2017年3月です。樽はファーストフィルのバーボンホグスヘッドとリフィルのクォーターカスクとのヴァッテッドで、オフィシャルの長熟ボトルとしては今までなかった構成だと思います。

樽種だけ見ると結構ウッディネスが強そうな印象がありますが、実際はそんなことはなく、私はフルーツ香の複雑さのほうが前に出ていると感じました。久しぶりに長熟のラフロイグを飲むことができたこともあって、飲みながらうっとりとしてしまいました。

32年と比べるとどちらが好みかと言われれば32年ですが、昨年の30年と比べると27年のほうが好みです。


ただ、そんなことはともかく、池袋のジェイズバーの片隅に座りながら、隣の席にたまたまいらした別のお客さんとマスターの蓮村さんとの三人で話したとりとめもない話の数々、そしてセンスオブワンダーについての話が、私の記憶には残っています。(蓮村さんのブログ:モルト侍

私が「力あるウイスキーに遊んでもらっている」と言えるようになるのはもう少し先のことかも知れませんが、いつか心からそう言えるようになればと思っています。先達がいるからこそイメージが湧き、そこに至る道筋を思い巡らすことも出来るのでしょう。今はまず、ただそこにあるものを静かに飲むということを、もう一度見直そうかなと思った次第でした。

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