優しく雑味のないシェリー香と芯のある太い麦芽の味わいとのバランスが無二な、シングルモルトのロールスロイス。
The Macallan 1978-1996 18Y. 43%
評価:★ ★ ★ ★
CP:NR
価格:NR
香り:
穏やかに始まり、次第に力強く発散する香り立ち。シェリーカスクの甘い香りが広がる。瑞々しさの残るレーズン、カカオ、穏やかなウッディネス、ほんの僅かに生木のニュアンス。奥から焦がし砂糖とクレームブリュレ。
味わい:
口当たりは優しいが、ボディはしっかりとしている。カカオとビターチョコレート、芯の太い麦芽香。
余韻:
レーズンとビターチョコレートと麦芽の、分かち難い甘さを引き継ぎ、ビターさが残る。続いて穏やかなウッディネスと僅かなスパイス、最後に仄かなハーブの清涼感。余韻の長さは中程度で、展開がある。
オフィシャルボトルのマッカラン18年。1978年蒸留の1996年ボトリングで、いわゆるオールドマッカランということになると思います。
最近、友人家族が自宅に泊まりにきた際、久しぶりに抜栓したのですが、そろそろ香味のピークを過ぎつつある印象で、夏前までには飲み切ってあげるべきと考え、今こうしてテイスティングノートを書いています。その友人はウイスキーフリークではありませんが、他にも色々なボトルを試してもらった中で、このマッカランが一番美味しかったとのことで、喜んでもらえて良かったと思っています。
自分のバースデーヴィンテージでもあるこのマッカラン18年を初めてバーで飲んだ時の感動は、思い出補正も手伝って今でも鮮明に覚えています。自宅でこうして一本飲み終えてみて、当時と同じ感動があったわけではありませんでしたが、それでもやはり十分に美味しいウイスキーだと私も思います。
トゲトゲしさやサルファリーな要素を感じない優しいシェリー香、加水でありながら麦芽の太い味わいにシェリー香の乗ったしっかりとしたボディを持っています。オールドマッカランらしい香味だと思います。それでありながら口当たりは優しく、気が付けば何杯でも飲めてしまう絶妙なウイスキーです。
2017年現在の市場価格はあまり考えたくないくらい高騰していますが、私がこのボトルを入手した2012年当時はまだそれほどではありませんでした。
バースデーヴィンテージなので2本持っていましたが、1本は友人であるウイスキー仲間の新築祝いにプレゼントしてしまいました(物凄く喜ばれました)。今回でこのボトルも無くなってしまいそうです。
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