非常に美味い。美しく妖艶なシェリー香がたまらない。
評価:★★★★☆ Recommend!
CP:☆☆☆
価格:★★★★★
香り:
濃厚。陶酔感のある美しいシェリー香。最初から複雑で、渾然一体としている。熟成感のある濃密で甘みと旨みのある麦芽香、熟して甘みを蓄えた葡萄、古酒感、瑞々しいレーズン、黒糖、シナモンと林檎、しっかりとしているが他の要素を潰さないウッディネス、かなりほんのりとユーカリ、かなりほんのりと内陸系の焦げたようなピート。
味わい:
優しい口当たりから始まるが、ボディは厚い。香りの要素を引き継ぎつつ、熟した麦芽、少し強めのウッディネス、僅かにタンニンの収斂、林檎、レーズン、焦がした砂糖、後半ではドライでスパイシー。
余韻:
長い。樽由来のウッディネスとスパイシーさ、ドライな印象は持続する。タンニンの収斂も僅かに残るが、それ以上にレーズンの甘さが長く持続する。
長熟とはいえティーニニックとは、またマニアックなところを突いてきたなと思いましたが、内容は文句なしです。特にこのボトルのシェリー香は最近はなかなかお目にかかれない素晴らしいもので、美しく、華やかで、雑味なく、奥行きがあり、古酒感とフレッシュさが同居していて、いつまででも嗅いでいたくなります。加えて、麦芽の旨みと心地よく華やかな樽感、ドライさといった、良い頃のエージェンシー味がするときたら、味わいに関してはもう鉄板だと言っていいでしょう。
個人的にですが、美味しいエージェンシーボトルにある香味は、『日本酒の吟醸香』と共通するニュアンスを感じています。
何はともあれ、飲んでみるべきです。
[…] 同一ヴィンテージかつ同一時期にリリースされたティーニニックとして、以前ブログで紹介したティーニニック1973-2017,43Y. 48.8% TWAパーフェクトドラムがあり、あちらも相当良いボトルですが、こちらも同等か、それ以上だと思います。両者の香味構成は似ていますが、その事実すらこのボトルの美味しさを示すベースラインとなるでしょう。 […]