ウイスキーの原料が麦芽であることの喜びを感じることができる。甘いエステル香と麦芽の旨みが凝縮されている。
ROYAL BRACKLA 1976-2012 36Y. 51.9% cask#6921, 106 bottles, Silver Seal Special Bottling for ROCK NO WAR
評価:★ ★ ★ ★ Recomend!
CP:☆ ☆ ☆
価格:¥ ¥ ¥
香り:しっかりとした香り立ち。熟成感があり、甘みが強い。キャラメル、ザラメ糖、熟成感のある麦芽香、薄めた葡萄ジュース、マロングラッセ、皮ごとかじったマスカット、香木のニュアンスがあるプレーンなウッディネス、蜜の多い林檎、瑞々しい洋梨、僅かにミントの清涼感。渾然一体としていて探せば探すほど様々な香味が見つかるタイプ。
味わい:しっかりとした口当たり。香木のようなウッディネスがまず感じられるが、すぐに熟成感のある麦芽の旨みが舌の上へと重なってくる。僅かにオイリーな舌触り。
余韻:熟成感のある麦芽の旨みを引き継ぎつつ、強過ぎず心地よい収斂、少しのスパイスが現れて、じんわりと続いていく。バランスが取れていて心地よい。
抜栓したのは2014年1月21日。そこから折を見ながら大切に飲んできたロイヤルブラックラです。詳細は不明ですが、イタリアのボトラーであるシルバーシールと同じくイタリアの酒販店であるウイスキー・アンティークが『ROCK NO WAR Project』(難民キャンプや紛争地域への救援物資を長年送っているイタリアのボランティア団体)へのチャリティーを兼ねてボトリングしたもののようです。ボトリング本数は106本とかなり少ないですが、シェリーカスクで熟成されているということです。
シェリーカスク熟成ですが、樽由来の香味は原料の麦芽の旨みを全く邪魔しない程に穏やかです。おそらくリフィル以降の、ほとんどプレーン・カスクに近い樽が使われたのではないかと感じました。複雑で心地よい甘みのエステル香とともに、麦芽の旨みが凝縮されていて、とても美味しいウイスキーです。香味は渾然一体としており、探せば探すほど様々な香味が取れる、私が最も好むタイプの味わいのウイスキーです。
個人的にはどんな飲み手にも自信を持ってオススメ出来るボトルだと思っています。
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