Lagavulin 1991-2016 24Y. 52.7% 200th anniversary single cask 522 bottle.

2016年に引き続き、今年も話題を攫っていきそうです。


評価:めっちゃ旨い( ★ ★ ★ ★ ☆ )

CP:NR

価格:VE

 

香り:積極的。かなり渾然一体としている。少し落ち着いて、一枚一枚薄いヴェールを剥ぐようにノージングをすると、非常に多層的な香味構成をしている。最初はヨードと、少しミネラル感のある潮っぽいピートが穏やかに立ち昇る。その奥から汗のような香り、熟成バルサミコ酢、オイルを含んだ鞣し革、少し遅れて熟成感のある麦芽香。更にショコラオランジュ、カカオ、凝縮感のあるフルーツ(アプリコット、プラム)、シナモンの効いたアップルパイ。

味わい:絡みつくような口当たり。はっきりとしたピート、そこからローストしたナッツ、カカオとアプリコット、麦芽の旨味が弾けるように広がる。

余韻:ピートはじわじわと続き、入れ替わるように麦芽の旨味とカカオ、上質なチョコレートが長く続く。

 

ラガヴーリン蒸溜所の200周年記念ボトルとして、ディアジオが最後の最後に送り込んだ超大物ボトル。シェリーカスク(おそらくシェリーバット)のシングルカスクで522本がボトリングされました。銅色の金属プレートも豪華なこのボトルの詳細はオフィシャルサイト(malts.com)と以下をご覧下さい。

2016年の年末も近い時期に、英国の酒販店であるThe Whisky Exchange(TWE)から一通のメールが届き、そこには現地価格1494ポンド(うち580ポンドはチャリティーとして各所に寄付)で、200周年記念ボトルとして詰められたラガヴーリンのオフィシャル・シングルカスクの抽選販売を行う旨が書かれていました。(ちなみに『バカヤロウ!なんで25年で終わってくれなかったんだよ!何だよ!隠しダンジョンのラスボス気取りかよ!欲しいよ?欲しいさ!でも年末年始の私の財布に最早そんな体力が残ってるわけがねぇんですよ!?』というのが、この知らせを受けた時の私の率直な気持ちだったことをお知らせします。)

でもきっと同じ知らせを受けているはずの私の周りにいる変態の方々(紳士的な意味で)の多くはとりあえず応募するんだろうし、うち誰か一人くらいは幸運にも当たるんじゃないかな(でも当たったとしてこの金額を本当に出すのか…?)程度に考えていたのですが、今年の2月に入って抽選結果のメールが届いてみると、周りで応募した変態の方々(案の定、沢山いらっしゃいました)は、私が知る限り見事に全員が当選を果たしていました。

色んな意味で凄いなと思いましたが、相当高額なので、それが原因で世界規模で見てもみんな尻込みしてしまったということなのか、もしくは日本のモルトマニアは私が思っている以上どころか世界規模で見ても何かがおかしいということなのか。うち何人が実際購入に踏み切ったのかまでは分からないですが。

ちなみに200周年にあたる2016年にボトリングされたラガヴーリンのオフィシャルシングルカスクはこのTWEのボトルの他にも存在し、確認したところだと1993年蒸留の23年ものと、2001年蒸留の15年ものもあるようです。whiskybase.comに掲載されていた写真だと、15年もののほうにはラベルに小さく「200th anniversary private collector’s edition」と記載されています。200周年記念のプライベートカスク…ロマンですね。

 

さて、よく分からないテンションで書き始めてしまいましたが、このボトルは想像以上に素晴らしい出来だと思いました。200周年記念のラガヴーリン25年『素晴らしいヴァッテッド・シングルモルト』だとしたら、今回のボトルは『素晴らしいシングルカスク・シングルモルト』だと言えるのではないかと、個人的には思っています。

別の言葉に置き換えるなら、25年は『静』、磨き抜かれた雑味の無さとその奥に横たわる渾然一体とした複雑さを持っているように感じられるのに対し、このボトルは言うなれば『動』、各々の香味が絡まり合いながら力強く迫り上がってくる中に渾然一体とした複雑さを持っているように感じられました。今回のボトルは香味全体がシングルカスクらしい力強さを持って向かってくるのですが、絶妙なバランスを保っていて、しかも非常に複雑です。探せば探すほど新しい香味が見つかります。特にシェリー香にはオールドボトルでたまに出会う上質なシェリーカスクにも通ずるところが明確にあると感じました。

200周年ボトルの25年と比べた時どちらが好きか?これは難しい問題ですが、私個人としては25年です。ですがこれはほとんど趣味の領域になってくるだろうと思います。時期を置いてあらためて飲めば結論は違うかも知れません(静も動も、最終的に行き着くところは同じかも知れない的な意味で)。

もし機会があれば、是非とも再び飲んでみたいと思っています。

ラガヴーリンの200周年ボトルはさすがに今回のボトルで本当に最後だろうと思いますので、備忘録の意味も込めて2016年にオフィシャルから発売されたラガヴーリンの、シングルカスクを除く200周年記念ボトル6種類をざっくりとまとめました。(他にもあったらこっそり教えてください。)

  • 8年(最初のリリースで、年間通してかなりの本数がボトリングされたため、多分まだしばらくは普通に手に入ります。)
  • 12年リミテッドエディション(毎年出ている年間限定ボトルの2016年度版。日本には正規では入って来なかった気がしますが、海外では見つかると思います。)
  • 2000-2016ディスティラーズエディション(ダブルマチュアード。これも毎年出ているPXシェリーカスクで追加熟成された43%加水ボトルの2016年度版です。こちらも国内では見かけなかった気がします。あんまり注目されなかったボトルです。)
  • アイラフェス向け18年(Feis Ile 2016で発売されたもの。時期的に発売順序としては2番目になるんじゃないかと思います。日本未入荷。オークションなどで探したりプレミアム付きを海外の酒屋から購入したりと、2016年はみんな大忙しでした。)
  • ジャズフェス向け(毎年出ているような気がするIslay Jazz Festival向けボトルの2016年度版。熟成年数表記のないボトルです。日本未入荷。個人的にJazzは好きなはずなんですが、ジャズフェス向けのボトルは何故かいつも忘れてしまい、2016年も気づかないうちにリリースされてました。)
  • 25年(2016年に飲んだニューリリース全部の中でも文句無しのNo.1ボトルで、何回飲んでも感動しました。)

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