(飲みきり)Islay Trilogy 1969 36Y. 40.3%

60年代ボウモアを特徴づける、華やかな南国フルーツと、ヨードをあまり感じない腐葉土のようなピート香。素晴らしい。


評価:とても美味い( ★ ★ ★ ★ )

CP:感謝しかない( ☆ ☆ ☆ ☆ )

価格:現在では破格( ¥ ¥ )


香り:甘い果実香と熟成の長い麦芽香が穏やかに立ち昇る。洋梨、ライチ、パッションフルーツ、白ぶどう、蜂蜜、ザラメ、ほんのりとピート。ひとつひとつの要素は繊細だが渾然一体としていて複雑、ヴァッテッドらしい多彩さがある。

味わい:口当たりは滑らかで、凝縮された麦芽の旨味が口いっぱいに広がり、続いてヨードのない土っぽいピートがすぐ後を追いかけてくる。樽由来の穏やかな収斂。染み込むよう。

余韻:染み込むような余韻。ヨードのない土っぽさで、ボウモアを強く感じさせるピート。じんわりと続き、長さは中程度。

Type: Vatted Malt Scotch Whisky

Bottlers: Murray McDavid, Mission Cask Strength series.

Cask type: bourbon/sherry casks

1200 bottles only.

 

写真は開けたてですが、今回は飲み切りの状態でのテイスティングです(開けたてのテイスティングノートとボトルのスペックは以前こちらで記事にしました)。比較してみると、今回はフルーツ香がますます開いて多彩さを増している印象を受けました。最初から最後まで美味しいボトルで、ゆっくり飲んでいたはずだったのですが、気が付けば飲み切りです。

実はこのボトル、ボトリングから既に10年以上が経過していますが、入手したのは今年に入ってからです。酒屋さんに残っていたボトルを見つけた方から連絡をいただき、定価で譲ってもらいました。幸運のお裾分けという言葉がぴったりな巡り合わせで手元にやってきたボトルです。振り返っても、今年は例年以上にモルトの縁と人の縁との繋がりが強い一年だったと思います。

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