レダイグ 2001-2011 9Y. 43% KB “The Selection”

ピートの仕上がりで勝負するタイプ。欠点もあるし複雑でもないが、見方を変えれば安くて美味しいピーテッドモルト。

 

評価:★ ★ – ★ ★ ☆

CP:☆ ☆ ☆ ☆

価格:C

 

香り:ピート香が主体。BBQや魚介の要素を持ち、アイラに似たタイプのピート感。潮気、海の香り。フルーツなどのエステル香は弱い。麦芽香は若く力強い。ニューポッティと言えるほどの荒々しさはないものの、フェインティな香りが僅かながら感じられる。

味わい:しっかりとした口当たり。潮気、魚介、ベーコン、BBQといったピートが口の中に広がる。口に含むと原酒の若さは目立たなくなる。

余韻:海と魚介系のピートが続く。ほんのりとローストしたナッツ、奥から麦芽の甘味。ドライで短い余韻。


キングスバリーから発売されている『ザ・セレクション』シリーズから、レダイグ9年です。ボトリングは2011年と、2016年現在で既に5年が経過しているわけですが、ラベルにある通り二樽ヴァッテッドの加水ボトルで総本数は805本。大手酒販店を中心に全国で売られていたため、もしかしたらまだ棚に並んでいる在庫を見かけることがあるかも知れません。

香味構成はシンプルで、魚介やBBQを思わせるピート香が支配的で他の要素は弱いです。若い原酒の荒々しさを強烈なピート香で整地するという、短熟アイラなどにも見られる香味構成ですが、逆を言えばヘビーピートのウイスキーだからこそ可能な香味構成とも言えます。

言ってしまえばピート一本槍なのですが、その分シンプルで力強く、麦芽の甘味も感じられて飲みごたえがあります。

キングスバリーの各種ラインナップの中でもセレクションは最も手頃なシリーズで、こちらのボトルも実売価格は4000円前後と非常に優秀だったと記憶しています。

見かけた方は良ければ試してみて下さい。

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