ハイランドモルト入門編。こういうのをゆるく飲みたいときはある。
FETTERCAIRN 12Y. 40% OB
評価:★★☆
CP:☆☆
価格:★
ボトル紹介
2018年ラインナップ一新、フェッターケアンのオフィシャルスタンダード
2018年にラインナップを一新したフェッターケアンのオフィシャルボトルから、もっともスタンダードな12年ものです。現行品です。
東ハイランドに位置するフェッターケアンは、北ハイランドのダルモアとともにブレンデッドウイスキーのホワイト&マッカイの構成原酒として有名なシングルモルトで、創業は1824年。トレードマークはユニコーンです。ホワイト&マッカイといえば、ノージングしたらグラスの中身を放り投げることでお馴染みのブレンダー、リチャード・パターソンも有名です。
ダルモアもそうですが、フェッターケアンもオフィシャルスタンダードのラインナップは豊富にも関わらず、現在は国内の正規輸入元がありません(ダルモアもフェッターケアンも以前は明治屋が国内正規輸入品を取り扱っていましたが、現在はやめたようです)。そのため、日本にいるとあまり飲む機会に恵まれないシングルモルトだったりします。
ただ並行輸入品は普通に出回っているので、酒屋で見つからなかったとしてもECサイト経由で購入は超簡単です。
テイスティング
ハイランドモルトの基本を教えてくれる。
この新ボトルはなかなかに良い出来だと思います。クセが少なく、柔らかい香味と飲み口で、家飲み用のボトルとしては大いにアリです。
味わいは「ハイランドモルトど真ん中」というべき仕上がりで、オークとやや香ばしい印象のある麦芽香が主体です。
熟成感こそ年数相当ですが、原酒の若さやフェインティさを感じないところがまず好印象、それに飲み口も柔らかいため、ストレスなく杯を進めることができます。香味的に構成原酒はおそらくバーボンカスクが主体でしょう。ゆるく飲むならこういうやつです。
ただ、加水40%のオフィシャルスタンダードだからというわけではありませんが、このフェッターケアン12年は味わいに特別感のあるボトルではありません。言ってしまえば超普通。中の中というか、可もなく不可もなくというか、ものすごく平均的なハイランドモルトという感じです。
ただ、だからこそこのボトルを置いてあるBarを見つけるのは逆に難しいでしょう。そういう意味でも家飲み推奨ボトルです。悪いところはないですし。
オフィシャルスタンダードとしてはやや高めの価格設定なのでRecommendは付けられませんでしたが、とにかくゆるく飲みたい!みないな意外と難しい要望にはちゃんと応えてくれるボトルなので、僕は結構好きです。
テイスティングノート
香り:
穏やかな香り立ち。心地良いオーク香とバニラが先行する。シトラス、オレンジビターズと続き、香ばしい麦芽香。微かにバターとヘーゼルナッツ。
味わい:
度数相当の優しい口当たり。口に含んだ後も柔らかく、オレンジの皮、オレンジビターズ、オークの収斂が優しく感じられる。ボディはライト。
余韻:
味わいからそのまま移行する。ビターなオーク香が持続し、香ばしい麦芽感も少し感じられる。余韻は短め。