ダルユーイン 1997 – 2018、21年 50.2% カーンモア セレブレーション・オブ・ザ・カスク:典型的で外しのないバーボン樽熟成スペイサイドモルト味わい。

DAILUAINE 1997-2018, 21Y. 50.2%

Morrison and MacKay CARN MOR Celebration of the cask

cask: bourbon barrel, no. 3170

205 bottles


評価:★★★ Recommend!

CP:☆☆☆

価格:★☆〜★★


目次

ボトル紹介:CoC日本向けシングルカスクのダルユーイン

ボトラーであるモリソンマッカイの主要シリーズ「セレブレーションオブザカスク」から、日本市場向けにリリースされた1997年蒸留のダルユーイン、バーボンバレル熟成の21年ものです。ボトリングは2018年ですが、国内リリースは今年の初頭だったと思います。

今回、サンプルをモルト仲間の猫島さんからいただき、テイスティングさせていただきました。


テイスティング:穏やかな酒質ながらパイナップルを思わせる上質なフルーツ香が開いてくる。

このダルユーインはリリース当時に各地のモルトバーでちょっとした話題となったボトルで、僕もその時に飲んだことを覚えています。

穏やかな酒質でバランスタイプ、バーボン樽由来の香味が綺麗に乗った仕上がりの良いダルユーインで、味わいは「バーボン樽熟成の中〜長熟スペイサイドシングルモルト」のベンチマークになり得るものだと思います。

リリース当時に飲んだ時も感じたのですが、僕個人は注ぎたての香りに若干ニガリや鉄分を思わせるミネラル感または井草のようなグラッシーさを感じます。しかしこれは飲み進めていく時間経過で早々に抜けていくため、僕と同じように感じた場合はグラスをある程度強めにスワリングし、その後しばらく静置しておくと良いと思います。そうすることで樽由来であろうパイナップルを思わせるフルーツ香がゆっくりと開いてきて、それが年数相当に熟成感のある麦芽香と絡み合い、中〜長熟スペイサイドモルトらしい華やかさを堪能することが出来ます。

樽感の付きやすいバーボンバレル熟成ですが熟成年数に比べて樽感が強くないため、おそらくリフィル樽だろうと思われます。

ブレンデッド原酒であるダルユーインらしいというか、ボディ自体はそれほど厚くなく、何かの香味が突出したタイプの味わいでもありませんが、純粋にシングルモルトとして美味しく、今飲んで良し、経年させて良しと、長い間楽しめる優良ボトルだと思います。

現在もまだ購入できるみたいですが、店舗によって価格差があるようです。気になった方は出来るだけ安い店舗を探してみて下さい。


テイスティングノート

香り:

穏やかな香り立ち。最初少しだけニガリや鉄分を思わせるミネラル感があるが程なく消える(スワリングで強くなるため静置推奨)。そこから穏やかなウッディネス、ゆっくりとパイナップル、林檎、うっすらとオレンジマーマレード。そして熟成感のある麦芽香。絡み合う。

味わい:

口当たりは度数より少し優しく感じられる。樽由来の穏やかなウッディネスと収斂からバニラ、蜂蜜、少し金柑。ボディはあまり厚くなく、程なく余韻へと移行する。

余韻:

味わいの印象を引き継ぎ、生姜、唐辛子を思わせる穏やかなスパイスとドライさ。余韻の長さは中程度で、じんわりと持続する。

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