アバフェルディ 1994 – 2015、20年 53.9% A.D.ラトレー カスクコレクション cask No.4015

林檎、蜂蜜、オレンジ、熟成感のある麦芽感。アバフェルディに求める香味がしっかり。

ABERFELDY 1994-2015, 20Y. 53.9%

A.D.RATTRAY Cask Collection

cask: bourbon hogshead

cask no. 4015

220 bottles


評価:★★★☆ Recommend!

CP:☆☆☆☆

価格:★☆


ボトル紹介

目次

ボトリングに定評のあるA.D.ラトレー社から、バーボンホグスヘッド熟成のアバフェルディ

国内でのリリースはそれほど多くないものの、ボトルリングに定評のあるボトラーA.D.ラトレー社から、1994年蒸留のアバフェルディ、バーボンホグスヘッド熟成のシングルカスク、20年です。

このボトルは最近購入した物ですが、発売は2015年少し古く、市場在庫を漁っ見つけたものになります。バーで同ボトルを飲んだこと探すきっかけとなりました。

A.D.ラトレー社の設立は1868年と古く、当時から数多くのウイスキーブランドの正規販売代理店として活動していました。その後何回かの吸収・買収を経て、モリソンボウモア社を経営していたモリソン・ファミリーの所有となります。その後モリソン家はボウモア蒸留所の経営からは手を引きますが、現在もラベルには現社長であるS.W.モリソン氏(スタンリー P. モリソン氏の子)のサインが入っています。味にこだわる姿勢が日本市場でも受け入れられている、スコットランドの正統派ボトラーです。 


テイスティング

まさに正統派アバフェルディ。蜂蜜感に林檎やオレンジのフルーツ。

これを見つけることが出来たのは本当にラッキーだったと思います。

このボトルの味わいのようなアバフェルディを直近のボトルで探そうとすれば、1.5倍から2倍くらいの出費を覚悟しなくてはならなかったでしょう。

「アバフェルディといえば蜂蜜、蜂蜜といえばアバフェルディ」と言いたくなるくらい味わいの代名詞にもなっている蜂蜜の香味はしっかりと感じられ、そこに林檎を思わせる爽やかな甘酸っぱさ、樽由来のオレンジ、それらを支える溌剌とした印象のある麦芽の熟成感と、「誰が飲んでも美味しい」といって差し支えない、ハイレベルでコスパの高いボトルに仕上がっています。おそらくリフィルのバーボンホグスヘッドではないかと思っています。

オフィシャルボトルのシングルカスクとしてリリースされてもおかしくないと思えるくらい、アバフェルディという蒸留所の持つ味わいの印象を崩しておらず、度数も高めで飲み応えがあり、まさに優等生、本当に良く出来たボトルだと思います。しかも価格も抑えめで残っていた…感謝。ボトリングから4年の歳月が経過したことで香味がこなれたという側面もあるかも知れません。

まだまだこういうボトルは残っているんだなと、バー巡り、酒屋巡りの楽しさを思い出させてくれるボトルでもありました。

現在進行形でウイスキーにハマっている人に是非飲んでほしい1本であり、未だ埋もれているこういうボトルを見つけてほしいと思わせるような秀逸な1本です。


テイスティングノート

香り:

穏やかに始まり、徐々にしっかりとしてくる。非常にフルーティー。蜂蜜、熟成感が主体だが溌剌とした印象も伴う麦芽香、甘酸っぱい林檎、パイナップル、オレンジ、少しのオレンジピール。穏やかなウッディネス。

味わい:

度数相当にしっかりとした口当たりで、麦芽の甘さと蜂蜜の甘さがしっかりと口の中に広がる。樽由来の穏やかな収斂とドライさ。ボディは中程度。

余韻:

香り、味わいの印象を引き継ぎ、やや強くなった心地よいウッディネスがじんわりと残る、やや長めの余韻。蜂蜜感は最後まで残る。

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