ディアジオらしいバランス感覚。蒸留所の個性も出ていて特別感もある。飲むべき。
TALISKER 15Y. 57.3%
Special Release 2019
評価:★★★ Recommend!
CP:☆☆☆☆
価格:★☆
ボトル紹介
昨年の8年に続き、今年のタリスカーは15年
毎年年間限定で発売される「ディアジオ・スペシャル・リリース」の一つとして、昨年に引き続き今年もタリスカーの限定ボトルがリリースされました。
今年のリリースは15年もので、もちろん加水しないカスクストレングスでのリリースとなります。
テイスティング
熟成感、主張しない樽感、特徴的なスパイス感。ディアジオらしいバランスながら、特別感のある仕上がり。
今回リリースされたタリスカーも非常に良い出来だと思います。
熟成感の点でオフィシャル10年の完全な正当進化であり、18年と比較するなら優しさと優雅さの一部と引き換えに度数の高さ、それに伴う香味の力強さと厚みを得たような印象です。現行のオフィシャルスタンダードには足りなかった香味を補った特別感のあるリリースではないかと思っています。
若さの全くない麦芽の熟成感は香りからして見事で、特にオフィシャル10年との比較で非常にはっきりとします。樽感の穏やかさがそれに拍車をかける、ディアジオらしい香味バランスだと思います。更に若さに由来する荒々しさが削がれつつも、スパイシーでタリスカーらしい個性は残されており、特に口に含んでからは明確で、味わいの展開が多彩で余韻へ分かち難く繋がっていきます。
年間限定のスペシャルリリースとして今回も十分に特別感があり、しかも今までのリリースとは異なるバランス感覚を持った仕上がりです。
昨年リリースされた8年と同様、あっという間に市場から消えてしまうかも知れないので、是非飲めるうちに飲んでいただきたいと思います。
テイスティングノート
香り:
しっかりとした香り立ち。熟成感のある複雑な麦芽の甘さ、シロップ、バニラ、穏やかで乾いた印象のあるウッディネス。チリペッパーを思わせるスパイシーさのある潮気
味わい:
口当たりの最初の一瞬だけ度数よりも滑らかに感じられるが、すぐに胡椒のようなしっかりとしたスパイス感が口の中で弾けるように広がり、一転してドライに。そこからじわじわと麦芽の甘さと樽材由来の穏やかなバニラの甘さが現れ、少しナッツの印象が加わり、更に潮気、唐辛子と展開しながら余韻へと繋がっていく。味わいに展開力があり、ボディはやや厚め。
余韻:
余韻と味わいはかなり連続的に移行し、ほとんど分かち難い。ナッツのオイリーさ、穏やかな潮気と唐辛子、胡椒。
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