ブナハーブン 12年 40% 旧ボトル

アイラモルトというより、家飲み最適なシェリーモルト。これはもう46.3%の現行ボトルも飲まなきゃですわ…。

BUNNAHABHAIN 12Y. 40% OB


評価:★★☆ Recommend!

CP:☆☆☆☆

価格:☆


ボトル紹介

目次

ブナハーブン蒸留所のオフィシャルスタンダード。旧ボトル。

「アイラモルトなのにピートを焚かない」でお馴染み、ブナハーブン蒸留所のオフィシャルスタンダード、ブナハーブン12年です。このボトルはグリーンボトルに黒ラベル、度数は40%の、いわゆる旧ボトルになります。

現行のブナハーブン12年は、茶色いボトルに黒と赤の二枚ラベル、度数は46.3%と大幅補強がなされていることを、この記事を書きながら調べて知ったのは何を隠そう僕です。

アイラモルトが好きな人でも、というか好きな人ほど、ブナハーブンには興味がない人が多いと思います。なんといってもアイラモルトの命とも言えるアイラピートがないアイラモルトですし。

設立年である1881年は、アイラ島の蒸留所としては新しいほうです。ちなみにブルックラディ蒸留所も同じ1881年創業です。

アイラ島の既存蒸留所を創業年の古い順に並べると、ボウモア(1779年)、ラフロイグ&アードベッグ(1815年)、ラガヴーリン(1816年)、ポートエレン(1825年、現在は閉鎖)、カリラ(1846年)、ブナハーブン&ブルックラディ(1881年)、キルホーマン(2005年)となっています。


テイスティング

弱いシェリー香の中に穏やかな塩気。これはシェリーモルトです。

先に言ってしまうと、ブナハーブン12年旧ボトルは、穏やかなシェリーの香味を楽しむシングルモルトです。家飲み用のシェリーモルトとしてもかなり優秀なボトルだと思います。久し振りに飲んでちょっと驚きました。

原酒の構成はおそらくバーボンカスクとシェリーカスクのヴァッテッド(もしかしたらワインカスクも入っているかも知れないですが知りません)だろうと思います。シェリーカスク由来の香味が穏やかですが随所に感じられ、そこに同じくらい穏やかに塩気を伴うことが特徴的な香味構成です。勿論ですが全然ピーティーではありません。

アイラモルトのオフィシャルスタンダードで、ここまでシェリー香を主体として感じられるボトルは他にないでしょう。オフィシャルスタンダード全体という括りでシェリーモルトを見るとグレンファークラス12年、マッカラン12年シェリーオーク、グレンドロナック12年と、ライバルは多いかも知れませんが、コスパの点でもブナハーブン12年はかなり戦える印象です。

正直今まで「アイラモルトの異端児」という視点からしか見ていなかったのですが、あらためて飲んで驚きと反省、そしてRecommend!です。

これは現行の46.3%ボトルも一度飲んでみなくてはならないです(フラグ)。


テイスティングノート

香り:

穏やかな香り立ち。初めに黒糖蜜、カラメル、僅かにベリーを思わせる甘さがゆっくりと立ち昇る。続いて麦芽の甘さ、ほんのりとシトラス。奥から海苔や佃煮、みたらしのような香り。

味わい:

度数相当の優しい口当たり。僅かにニガリを伴って黒糖、カラメル、麦芽の甘味、少し塩辛い印象も。ボディは中程度からやや軽い。

余韻:

味わいからそのまま移行し、要素も引き継ぐ。余韻はさほど長くなく、じんわりとした胡椒と生姜のドライさが細く伸びる。

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