美味しいのだが、少しの潮気以外の特徴は乏しい。現行のほうが個性がある。
BRUICHLADDICH 10Y. 46% OB
評価:★★☆
CP:NR
価格:NR
テイスティングノート
香り:
穏やかな香り立ちで甘い。林檎、甘くクリーミーで溌剌とした麦芽香。穏やかなウッディネス。バニラ、クッキー。ほんのりと潮気。
味わい:
口当たりは度数相当。やや雑味はあるが溌剌とした麦芽の甘さが広がる。少しのシトラス、少しのニガリ。ボディはそれほど厚くない。
余韻:
麦芽の甘さを引き継ぎ、穏やかなドライさ。
ボトル紹介
ブルックラディの旧ボトル
何というか、家にあったボトルです。コルクはグズグズで再使用不可だったため交換してあります。
せっかくなのでテイスティングノートを残しておこうと思いました。
ありがちと言えばありがちだが、出来は悪くない
出来栄えとしては特に文句はなく美味しく飲めるといった感じです。粗は探せますが、オフィシャルスタンダードのエントリーボトルに対しては無粋でしょう。
林檎を思わせるエステル香と麦芽の甘さに、少しの潮気が伴います。クリーンで、エステリーで、少しの潮気、といった印象です。
まさに、「当時の10年はこういう感じだったんだな」というように捉えて飲むには相応しいと思います。
現行ボトルのほうが個性的で飲み甲斐があるよ!
マジです。
現行のほうが度数も高く飲み応えがあり、熟成が短くなりがちなぶん麦芽感には若さはあるものの、ワインカスクなどを積極的に使用して明確に香味の方向性を定めているからか、個性的に感じます。麦芽香も潮気もハッキリとしています。ヴァッテッドのセンスが良いと感じます。
旧ボトルにも特に悪いところはなく、林檎のようなエステル香はむしろ旧ボトルのほうが分かりやすいのですが、正直に言ってしまうとこうした香味は良くある香味なのです。別にこのボトルでなくても構わないと思えてしまい、その部分も合わせてやや平凡に感じられてしまったのかも知れません。
そんなわけで、少し昔のブルックラディでした。チャンスがあれば現行と飲み比べてみると面白いと思います。でも高値で購入するようなタイプのボトルではないかなと思います。
裏を見ると「56」というシールが貼ってありました。これは私が貼り付けたもので、自分で購入した56番目のボトルという意味です。結構古めのボトルだったんだなと懐かしく思いました。ちなみに今はもうこんな面倒な作業はしてません。