CAMPFIRE「ウイスキーの良さを知ってもらう本(仮)刊行企画」、目標金額を大きく上回る成果で募集終了。

楽しみな本が出来そうですね。後は発売を待つばかり!

監修に東京八重洲リカーズハセガワ本店店長の倉島英昭氏と神田「Bar&Sidreria Eclipse first」オーナー藤井達郎氏を迎え、クラウドファンディングで資金を募っていた「ウイスキーの良さを知ってもらう本(仮)刊行企画」プロジェクトが、目標金額を大きく上回る資金調達に成功し、2018年3月22日に募集終了を迎えました。

最終的な調達額は2239700円で、目標金額到達後にストレッチゴールとして掲げた2000000円以上の資金調達にも成功したことになります。

ストレッチゴールの達成を受け、印刷部数は1000冊から2000冊へ増刷となり、ページ数もオールカラー64ページからオールカラー96ページとなることが正式にアナウンスされていて、これにより掲載されるオフィシャルボトルの本数が増えるとともに、ウイスキーのフードペアリングに関する記事、日本のウイスキー蒸溜所を紹介する記事が追加されることになるそうです。

本格的な製作は4月から始まり、出版は10月末を予定。印刷版(Amazon、小売店、飲食店で販売予定)の他、電子書籍の刊行も決定しています(Amazonで販売)。

詳細は以下のリンクをご覧下さい。

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お酒好きのあなたとつくる『ウイスキーの良さを知ってもらう本』(仮)刊行企画 「ウイスキーのことをよく知らない」「飲み方がわからない」という方に向け、ウイスキーの魅力をお伝えする書籍を出版するプロジェクトです。

実力、実績ともに申し分の無い二人の監修者

八重洲「LIQUORS HASEGAWA本店」店長

倉島英昭 氏

【プロフィール】

東京都出身。ウイスキー文化研究所認定・4代目マスター・オブ・ウイスキー。ウイスキー文化研究所認定ウイスキー講師。東京駅八重洲地下街 WHISKY SHOP LIQUORS HASEGAWA本店店長。「お客様がワクワクするような品揃え」「信頼していただける店員の知識と情熱」をモットーとしている。 自身が主宰するウイスキーサークル“BLINDED BY FEAR“を2012年に立ち上げ、ウイスキー文化の啓蒙につとめている。コンセプトは「ウイスキーでつながった仲間と、かけがえのない楽しい思い出をゆるりと積み重ねること」。

神田「Bar&Sidreria Eclipse first」オーナー

藤井達郎 氏

【プロフィール】

群馬県出身。ウイスキー文化研究所認定・ウイスキープロフェッショナル。ウイスキー文化研究所認定ウイスキー講師。 高校卒業後上京しプロボクサーに。引退後バーへ勤務。ウイスキー約1000種を扱う神楽坂Bar M’sのチーフバーテンダーを9年務めたのち、2015年6月、ウイスキーとシードルの専門店「Bar&Sidreria Eclipse first」を神田にオープン。 2014年にウイスキーフェスティバル ブラインドコンテスト優勝。現在は、日本シードルマスター協会 広報部長、特認シードルアンバサダーとしての顔も持つ。自身が監修を務めた「知る・選ぶ・楽しむ シードルガイド」が池田書店から近日(2018年4月14日)発売予定。


本のコンセプトと内容

自分が書いているわけではありませんが、公表されている新しい本のコンセプトは

『ウイスキーボトルを選ぶときの、あるいはバーの扉を開けるときの〝はじめの一歩〟を後押しする、「わかりやすい」「やさしい」指南書』

となっています。

プロジェクトを企画した株式会社フォーギブ代表の小笹加奈子さんが感じていた「ウイスキーは魅力的なお酒であるにも関わらず、一般に敷居の高いイメージを持たれている。それを払拭し、ウイスキーの魅力をより多くの人へ伝えたい」という願いを形にしたものになっているのだと感じました。


内容を見出しで眺めただけでも、私自身が飲み始めの頃に「こういう本があれば助かった」と感じるようなものばかりです。ウイスキーをこれから飲もうとする方に向けての情報が必要十分に網羅されたものになっているのではないかと思います。

  • Barで初めてのウイスキー体験
  • 初めてのオフィシャルボトル選び
  • ウイスキーとフードのペアリング
  • 日本のウイスキー蒸留所ガイド
  • 全国モルトバー紹介
  • ウイスキーブログ紹介
  • お気に入りのオフィシャルボトルが見つかる。
  • ワインのように、ウイスキーのテイスティングを楽しめるようになる。
  • バー通うことや、パブに通うことがおもしろくなる。
  • ウイスキーと向き合う時間が楽しくなる。
  • ウイスキーのよさを語りたくなる。
  • お酒を介して、新たな交友関係が広がる。

Barでの体験から始め、ボトル選びへ。

特に興味深いのは、ウイスキーを味わう最初の場所としてBarでの体験にしっかりとフォーカスを当てている部分です。

ボトル情報が先でもなく、ボトル選びとBar飲みを横並びで取り扱うのでもなく、「Barから始めて自分に合ったボトルを選ぶまでをガイドする」というスタンスは、今までのウイスキー関連書籍ではあまり見られなかった切り口だと思います。

また、Barという場所、つまりウイスキーを含めたお酒を楽しむ「場」にフォーカスし、「情報からではなく体験から始める」ということは、飲み手のみならず、ボトルのスペックや味わい以外では飲んだことがあるかどうかやどこでなら飲めるかといったことが話題の中心になりがちなウイスキーというお酒にとっても、何かしらの福音をもたらし得るのではないかと思っています。


ウイスキーと向き合うときのこと。

ウイスキーを飲むようになり、じっくりと向き合ってみると、ウイスキーの向こう側を見ようとしているはずなのに、いつのまにかその視点が自分自身の内側へと向きを変え、まるでウイスキーを通した向こう側にいる自分自身と向き合っているかような感覚を覚えることがあります。誰もがそうだと言うつもりはありませんが、少なくとも私にはそういう瞬間があり、そのため「ウイスキーには『自分自身と飲むお酒』という側面があるのかも知れない」と感じることがあります。

例えばですが、同じウイスキーを飲んでいるにも関わらず、以前と今とで異なった印象を抱いたことはないでしょうか。味わいに違いを感じたことはないでしょうか。

もちろん、ウイスキーの味わいが時間経過で変化することは良く知られていますが、そのときの自分自身が以前とは少し違った心境(体調もあるでしょうが)でウイスキーを飲んでいると感じたことはないでしょうか(そういう意味で、もしかしたら私達は同じ味わいのウイスキーを今まで一度も口にしたことがないのかも知れないと考えたことはないでしょうか)。


ウイスキーのように基本的に無口な相手とじっくりと向き合うにはそれなりに時間をかける必要があります。それは一杯のグラスをゆっくりとテイスティングすることから始まり、自然な帰結として一本のボトルの変化を長い時間をかけて見ていくことへと繋がっていきます。そこから更に味わいの体験は過去へと遡り、未来へと想いを馳せることになります。時にはグラスに注がれるまでに、自分がそれまで生きてきたよりも長い時間を過ごしたボトルに出会うこともあるのが、ウイスキーというお酒の素晴らしい特徴の一つだろうと思います。

「人の一生をみるように」というのは、とあるモルトBarのマスターの言葉ですが、この言葉に凝縮されているような、時間そのものを体験として味わうことの出来る場所としてのBar、体験する相手として相応しいウイスキーボトルが、人それぞれにあるのではないかと私は思っています。


これから刊行されるこの書籍の内容が、多くの人をBarという、人間の行き交う静謐な坩堝(るつぼ)へと誘い、ウイスキーという、おそらくBarに最も似合うお酒を知るためのきっかけになるものであればと、プロジェクトを応援した身としてささやかながら思っています。

10月の刊行が非常に楽しみです。


※最後になりましたが、記事の執筆にあたり写真や文章の引用を快く許可してくださった株式会社フォーギブ代表の小笹加奈子様に、この場をお借りしまして御礼を申し上げます。

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