ポートワインのカスクとの相性は良いのかも。私の知らない発売当時の評価はどうだったのだろうか。
The Balvenie Port Wood 1989 40% 700ml
評価:★ ★ ☆
CP:NR
価格:NR(当時価格5000-6000円)
香り:
穏やかで甘い香り立ち。ブランデーのような印象があり、みずみずしい枝付きレーズンの凝縮感、キャラメル、蜂蜜、ミントのニュアンス。奥から雑味なく溌剌とした印象のある麦芽香。続いてうっすらと林檎、バニラ、洋梨。香りは複雑で深みがある。
味わい:
度数相当の優しい口当たり。口の中を染み込むように広がり、レーズンを引き継ぐ。樽由来の若干の収斂の後に麦芽の甘さへと切り替わるが、僅かなエグミを伴いつつ溌剌とした印象がより強くなる(経年でかどは取れているが、熟成があまり長くないことは分かりやすくなる)。余韻への移行は早い。
余韻:
ボディから間を置かずに移行する。樽由来の収斂、僅かに唐辛子のスパイス感。その後は蜂蜜、砂糖を入れた甘めの紅茶が残る。
バルヴェニーのヴィンテージ付きオフィシャルボトル。アメリカンホワイトオーク(バーボンカスク)で熟成後、ポートワインの空き樽で追加熟成させたもの。調べてみたところ、バーボンカスクで10年熟成後、ポートワインカスクで2年の追熟のようです。ボトリングは2002年とのこと。一応限定リリースで2004年頃までは普通に売られていたようです。
販売価格は5000-6000円程度…って、マジかよ激安だな!!今は海外サイトで350ユーロ以上だってよ!!まあね!ありがちありがち!!
ちなみに2005年にポートウッド1991へヴィンテージが切り替わり、その後にはポートウッド1993も発売された模様です。
本日抜栓ですが結構美味いですこれ。実は数年前によく調べもせずにオークションで落札(今ほど高くないのが救いだが、定価ではなかった)し、ヴィンテージ付きなのをありがたがって結構大切に保管してたんですが、度数も度数だし、もう飲むか!ということで本日開けてみたのでした。
ブランデーのような印象と濃縮感のあるレーズンの甘さはポートワインカスクに由来するものなのでしょう。そこに絡む麦芽香は口に含むまでは下から支えるような控えめさでフルーツ香を押し上げていますが、口に含んだ後から主張が強くなり、溌剌とした印象を残します。香りには現行のバルヴェニーとは異なる深みが感じられ、 原酒の違いもそうですが、もしかしたらポートワインカスクとバルヴェニーは相性が良いのかも知れません。
機会があればポートウッド21年とかも飲んでみたいです。