悪くはないが特筆すべきところなく凡庸。蒸溜所はどこなのだろう。
Sounds of Seto 43% 750ml Ian Macleod & Co., Ltd.
評価:★ ★
CP:☆ ☆
価格:Standard(オークション購入)
ややヒネ香あり。穏やかな香り立ち。麦芽の甘さ、僅かにミントのニュアンス。弱いバニラ、キャラメルといった、バーボンカスクを思わせる控えめな樽感。穏やかに松ヤニ、本当に僅かだが、内陸系のすえたようなピートも感じられる。
味わい:
優しいが、僅かにオイリーさのある口当たり。香りと比べて麦芽の甘さが開き、微かな杏子、キャラメル、バニラなども出てくるが、経年変化で丸みを帯びているとはいえ味わいにまとまりがなく、全体として若い原酒を思わせるニュアンスが強い。荒さが残るぶんボディは軽くなく、意外としっかりとしている。
余韻:
余韻はあまり長くない。若い原酒の荒々しさを味わいから引き継ぎつつ、麦芽の甘さに生姜のようなスパイス感を伴う。
2017年9月1日抜栓です。蒸溜所はどこなんでしょう。正確なところは分かりませんが、メジャー蒸溜所ではない気がします。
1989年から2000年(もしくは1999年)まで就航していていた『Sounds of Seto』というレストランクルーズ船の船内で発売されていたボトルのようです。
熟成は5年と短く、それゆえか(経年変化の影響で丸みは出てきているものの)香味のまとまりにはやや欠ける印象で、特に口に含んでからはやや荒いです。ただしニューポットを思わせるほどの未熟香は感じられず、そこは良い点だと思います。
全体としては主体となる麦芽香にフルーツ香が穏やかに絡む構成で、悪くはありませんが、言ってしまえば凡庸です。
当時を知らない自分としては、就航当時に船の中で振舞われていたという溢れる浪漫を感じながら飲めないのは残念です。
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