プライベートボトル10周年、記念ボトル第一弾。
評価:10周年、( ★ ★ ★ )Recomend!
CP:おめでとう( ☆ ☆ )
価格:ございます( E )
香り:黒蜜、熟した洋梨、林檎のコンポート、熟成感のある甘い麦芽香と陶酔感、スミレの花とその精油のようなフローラルさ、開けたてのパイプタバコ缶、微かに土っぽいピートを感じる。
味わい:度数は高いが染み込むような口当たり。複雑な甘さが広がる。鼈甲飴と僅かなミント、バニラ、嫌味ではない強さのウッディネス。
余韻:味わいを引き継ぎ、僅かにオイリー、少しのスパイス。
ICON OF WHISKYを4度受賞し、世界にもその名を知られたウイスキーリテイラー株式会社信濃屋食品。最初のプライベートボトルを発売した2007年から数え、今年で発売10年目を迎えました。おめでとうございます。
それを記念して、今年は10種類の記念ボトルが新たに発売予定です。この羽生蒸溜所のシングルモルトはその第1弾で、ボトリング自体は2014年。たしか初告知は2016年の秩父ウイスキー祭のセミナー会場だったと思います。この10周年に向けて同社バイヤーの北梶氏が入念に準備していたボトルが遂に発売されたわけで、私も先日バーで飲むことが出来ました。
非常に華やかなエステル香と羽生蒸溜所原酒のスミレの花のような香りが美しく溶け合った印象的な香味で、麦芽の熟成感と陶酔感も併せ持つ美味しいシングルモルトです。今やボトリングすること自体が難しい羽生蒸溜所の、しかも80年代蒸溜原酒という話題性も抜群の、10周年の幕開けに相応しいボトルだと思います。
お祭り事は楽しむタイプの私としては、今年は一年かけて信濃屋の10周年記念ボトルに注目しつつ、その都度しっかりとお祝いしていきたいと思います。
羽生蒸溜所は東亜酒造が埼玉県羽生市に所有していた蒸溜所で、1946年から2004年まで稼働していました。ただしウイスキーの蒸溜は2000年が最後となっています。
ここから羽生蒸溜所とベンチャーウイスキー秩父蒸溜所の肥土伊知郎氏との関係、イチローズモルトが世に出るまでの物語を書き出すと、時間がいくらあっても足りなくなるため割愛しますが、興味のある方は是非検索してみて下さい。
コメント