Home #tasting note アードベッグ20年54.4% Boutique-Y. 亀田興毅ボトル:複数樽ヴァッテッドの利点が活きている。オフィシャルの長熟っぽさがある美味しいボトル。

アードベッグ20年54.4% Boutique-Y. 亀田興毅ボトル:複数樽ヴァッテッドの利点が活きている。オフィシャルの長熟っぽさがある美味しいボトル。

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ARDBEG 20Yo. Batch 21, 54.4% Boutique-Y Whisky Company for RUDDER ltd. SPECIAL BOTTLING FOR KOKI KAMEDA. 329 Bottles.


評価:★★☆ Recommend!

CP:☆☆☆

価格:★★★★★(700ml換算)


ボトル紹介

アードベッグ好きな亀田興毅氏のための特別ボトリング。

ブティックYウイスキーカンパニーから株式会社ラダー向けにリリースされたアードベッグ20年。日本人初プロボクシング世界三階級制覇を達成した浪速乃闘拳こと亀田興毅氏のためにセレクトされたスペシャルボトリングです。

ボトルの詳細はこちら

何年か前、新宿のBAR LIVET、同じく新宿のBAR CARUSOで亀田興毅氏がウイスキーを飲みながら何やら『悪い相談』(バー・酒販業界用語で新規リリースなどの打ち合わせなどを指す言葉)をしていたのを目撃したことを思い出します…

イギリスの酒販店Master of MaltのプライベートブランドであるブティックYは、複数樽をヴァッテッドしたシングルモルトを500mlでリリースするシリーズで、世界的に好評を得ています。

このボトルではありませんが、アイラディスティラリー名義でリリースされたアードベッグ(アイラディスティラリー#2、25年 バッチ1)は、MMA2017(モルトマニアックスアワード)でBest Premium Peated Whisky、IWSC2018(インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション)でGold Outstandingを受賞しています。

テイスティング

バランスに優れた美味しいボトル。熟成感の他に古酒感も。

これはなかなかの優良ボトルです。

味わいの傾向としては先程簡単に紹介した同社の受賞ウイスキーであるアイラディスティラリー25年#2、バッチ1と似ていて、フルーティーアイラと言っていい仕上がりです。

ブティックウイスキー アイラ #2, 25年 バッチ1、48.7%(アードベッグ)

塩素や金属を思わせる特有の鋭さを持つアイラピートの後から、麦芽の熟成感に伴うフルーティーさや煮詰めた麦芽のような甘さがしっかりと現れてくるところが好印象です。

違いとしては熟成感が年数通りで、より溌剌としているところと、それによりピートの主張がやや強く、ナッティさが感じられるところでしょうか。しかしピート自体は麦芽の熟成感の中に半ば溶け込んでいて分離感のない印象で、そのために鋭すぎることがなく、これらは飲み応えのほか香味の奥行きに繋がっている部分だと思います。香味のバランスとしても一つの均衡点の上にあると言え、評価すべきポイントだと捉えました。

全体として欠点の少ないボトルであり、多くのシングルモルト好きにお勧めできるボトルだと思います。私はピートの溶け具合に古酒感も感じました。

700mlに換算すると高額になってしまうため、コストパフォーマンスの評価は難しいところですが、似たような味わいは長熟アードベッグにしかないため、現状では飲む機会が非常に限られてしまっています。

そう考えると比較するボトルはこのボトルより更に高額なオフィシャルの長熟ボトルとなってしまうため、味わいの点からコストパフォーマンスは少なくとも低くはないだろうと考えました。このボトルがシングルカスクに拘らないことの利点が活かされていると思います。

長熟アードベッグとしての香味バランスを更に突き詰めた美味しいボトルを入手したいと思った場合、現在のところ金額としては700ml換算価格で3倍以上の支出を覚悟しなくてはなりません。

抜栓直後でピートがやや強いかなと思われた場合は1-2週間程度置いてからあらためてテイスティングしてみるとフルーティーさが出てくると思います。度数も高いため、経年変化を楽しんでも良さそうです。

テイスティングノート

香り:

しっかりとした香り立ちで、ピートが先行するが甘さも感じられ複雑。塩素や金属を思わせる柔らかいアイラピート、塩気と汗、ヨード、ソルトピーナッツ、併せて溌剌とした麦芽の熟成感とアーモンドペーストのような甘味(うっすらとフィナンシェを思わせる)、すりおろした林檎、オレンジピール、そこから微かに革製品、同じく微かにミントも。

味わい:

口当たりは度数よりも滑らかな印象だが、塩素とほんのりと金属感のあるアイラピートの主張が香りよりもやや強くなる。すぐ後から蜂蜜、アーモンドペーストの甘さ、ほんのりと柑橘の皮のオイリーなニュアンス。甘味とピートのバランスが良く、ほんのりと古酒感も。ボディは中程度からやや厚め。

余韻:

味わいの印象を引き継ぎ、ソルトナッツ、アーモンドペーストの甘さ、マッシュした麦芽の甘さが返ってきて、そこから塩素や金属のような鋭いアイラピートが持続する。余韻は長い。

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