濃密で滋味深いワインカスク由来の香味。
KAVALAN 10th Anniversary Single Cask 57.8%
Bordeaux Pauillac Wine Matured
200ml
評価:★★★
CP:NR
価格:NR
ボトル紹介
蒸留所10周年記念ボトリングから、金のカヴァラン
金色に輝く豪華な化粧箱に入れられたこのカヴァランは、同蒸留所の創業10周年を記念してシングルカスクでボトリングされた記念ボトルです。
熟成に使われたのはワイン樽。樽の出所はフランスはメドック地方、ジロンド川の左岸に位置するポイヤック村です。
ポイヤックはボルドーワインの1級格付けシャトー5つのうち3つ(ラフィットロートシルト、ラトゥール、ムートンロートシルト)のシャトーを擁する、世界的に有名なワインの産地です。
シャトー名は明かされていませんが(またポイヤックには1級以外のシャトーも勿論あります。)樽のセレクションにかなりの気合が入っていることを伺わせます。
#カバラン 10th Anniv. 57.8% ボルドー・ポイヤック・ワインカスクマチュアード
甘みとキリッとした収斂のあるリッチで芳醇な葡萄感、心地よいスパイス感を伴うウッディ。エグミがなく樽が良さを明確に思わせる仕上がり。樽感で飲ませるのは確かだが飲んだことのないタイプのカバラン。
★★★R! pic.twitter.com/69X04Bvk65— Drinkers Lounge | ドリンカーズラウンジ (@DrinkersLounge) July 23, 2019
なお、このボトルには中身は同じですが容量が700mlと200mlの2種類がリリースされており、700mlのボトルから2019年に新宿三丁目にあるBar Carusoさんでいただいています。
テイスティング
エグミがなく複雑で滋味深い樽感が非常に好印象。
樽に由来する香味の複雑さは特筆に値するでしょう。
香りでも樽の影響は明確で、甘味の凝縮した葡萄感と畑を思わせる土の香り、シナモンなどのスパイス、そこにうっすらとクリーミーさを伴ってアプリコットのようなフルーツ香も現れます。秀逸だと言えます。
味わいではややドライさとスパイシーさが強くなりますが不思議と樽のエグミがなく、ここでも樽由来の複雑さが際立っています。
熟成感こそ乏しいですが、はっきりと主張がありながら洗練された樽感が、このカヴァランを特別なものにしていると思います。
ダークチョコレートやシガーと合わせても非常に良さそうです。
テイスティングノート
香り:
しっかりとした香り立ち。明確に赤ワイン様で複雑。豊潤な干し葡萄の甘さ、葡萄の皮、茎、やや黒土、シガーボックス、皮付き林檎のコンポート、アプリコット、シナモン、奥からメレンゲ菓子、ほんのりとチョコレート。クリーミーな印象のある麦芽の甘味もゆっくりと上がってくる。
味わい:
度数相当のしっかりとした口当たり。心地良くキリッと引き締まる印象のある収斂とウッディネス。そこから生姜、胡椒、シナモンを思わせるスパイス感も感じられるが、しっかりとしたワインの樽感の複雑な甘さと渋味が主体。樽由来のエグミはほとんど感じられない。ボディは厚く、リッチ。
余韻:
麦芽感が現れ、ウッディネス、心地良いドライさ、スパイス感を引き継ぐ。
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