グレントファース 1997 – 2019、21年 48.7% TR ダンス

林檎、洋梨、蜂蜜、マスカット。やや高額たが味わいの完成度は高い。

GLENTAUCHERS 1997-2019, 21Y. 48.7%

TR The Dance

cask type: boubon barrel

cask No. 3880

192 bottles.


評価:★★★

CP:☆☆

価格:★★★


ボトル紹介

目次

スリーリバースの長寿シリーズ「ザ・ダンス」の第28弾

日本のインディペンデントボトラー兼インポーターであるスリーリバースの長寿シリーズ「ザ・ダンス」から、1997年蒸留のグレントファース、バーボンバレル熟成の21年ものです。

「ザ・ダンス」シリーズのラベルデザインは何度かマイナーチェンジしていますが、第25弾以降はモノクロのシルエットラベルに変わっています。

このボトルは第24弾以来久々の、モノクロラベルに切り替わってからは初のグレントファースになります。


テイスティング

穏やかな酒質にマスカットの清涼な甘み、バーボンバレル由来の華やかなフルーツ香が乗る。

華やかで分かりやすく、とても美味しいグレントファースだと思います。

林檎や洋梨、蜂蜜といった華やかな甘さに加えて、マスカットを思わせる清涼感も感じられるのは裏ラベルのテイスティングコメント通り。

ブレンデッドウイスキーとしての用途が主なグレントファースという蒸留所の原酒らしく、酒質自体は穏やかで正直なところ没個性的と言えますが、このボトルはそれを逆手に取るようにバーボンバレル熟成の良い部分が詰まった味わいで非常にフルーティーです。麦芽の熟成感と溌剌さもフルーツ香を後ろからしっかりと支えている印象です。近年ボトリングされる1990年代蒸留のグレントファースは全体的に外れの少ない印象ですが、その中にあっても非常にハイレベルな味わいで、優れた樽選びだと感じました。

ここまで持ち上げておきながら今回Recommendが付いていない唯一の理由は価格です。ちょっと高いんですよね…。

しかし、味わいだけで考えればRecommend躊躇なしなんですよ。

特にバーボン樽熟成のシングルモルトが好きな飲み手には尚更オススメ出来るボトルだろうと思います。


テイスティングノート

香り:

香り立ちは穏やかに始まり、徐々にしっかりとしてくる。林檎、洋梨、蜂蜜。マスカットの清涼感。麦芽の主張は溌剌としたものだが強くなく、穏やかに下支えしている印象。

味わい:

口当たりは度数相当。麦芽の甘さが香りより強くなり、合わせて樽由来のウッディネスも強くなる。アメリカンオーク由来のスパイス、ドライさ、香りからマスカットを引き継ぐ。ボディは中程度。

余韻:

穏やかな胡椒のスパイス感、オレンジオイル、麦芽の甘味。じんわりと長く続く。

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