オスロスク 2005 – 2019、13年 57.6% GM コニッサーズチョイス モルトヤマ向け:良作。GMのカスクマネジメントもモルトヤマの樽選びもgood

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AUCHROISK 2005-2019, 13Y. 57.6% Gordon & Macphail Connoisseurs Choice MALTOYAMA Exclusive 322 bottles.

評価:★★★ Recommend!

CP:☆☆☆☆☆

価格:★☆


ボトル紹介

まさかの登場、モルトヤマ向け新コニチョ

2018年のラインナップ再編成によりエントリー向けからフラッグシップへと生まれ変わったゴードン&マクファイル社(GM社)の新生コニッサーズチョイスから、2005年蒸留のオスロスク13年です。

リニューアルが決まった直後は「あんなに安かったコニチョがこんなに高くなるなんて…」と悲観的な見方が優勢でしたが、発売後程なくしてどのボトルも軒並み高品質であることが知れ渡り、市場での新しいポジションを一気に獲得した感があります。

このオスロスクですが、ブログでもたまに紹介する富山県の酒販店モルトヤマ向けプライベートボトル(PB)としてリリースされました。店主が被り物系独身YouTuberとしてウイスキーを紹介したりしてるあの酒屋さんです。

新コニチョのPBは信濃屋やThe Whisky Hoopも詰めてないので、リリース情報を見た時は結構ビックリしました。GMって結構フットワーク軽いんでしょうか?

GM社のボトルラインナップのこれまでの変遷と2018年の大幅刷新については、長年に渡りGMボトルの国内輸入を一手に引き受けている「ジャパンインポートシステム(通称JIS)」さんのホームページがまとまり過ぎているのでリンクを貼っておきます。こちらです。

…。

…?

おい、ちょっと待て。JIS向けより先にモルトヤマ向けがリリースされてるのはどういうことだ。これ新コニチョのプライベートボトルとしては国内初だよね?一体何をしたんだモルトヤマ!というか何をされたんですか!JISさん!!!


テイスティング

樽由来の甘さと溌剌とした麦芽の甘さのバランスに優れた、高コスパの超優良ボトル

謎は深まるばかりですが、このボトルを選び、リリースにこぎつけたモルトヤマにはグッジョブを送りたいです。もしくはさすがGMというべきでしょうか、新生コニチョの外しのなさをあらためて実感できる非常に隙のない味わいだと思います。

樽材由来のバニラやキャラメルを思わせる甘さと、若さを感じさせない溌剌とした麦芽の甘さ。この2つの香味を軸にして、林檎やオレンジといったフルーツ香もきちんと感じることのできる要素の豊富さと香味バランスの高さ。57%以上の度数がもたらす確かな飲み応え。それらが重なり合い、13年熟成なのに飲むと18年熟成くらいの複雑さに感じられます。僕は樽香と麦芽の甘みを先に取りましたが、人によってはフルーツ香を先行して取るかも知れません。

樽種は「リフィル・アメリカンオーク・ホグスヘッド」という少し変わった表記です。リフィルバーボンホグスヘッドのことだと思いますが、個人的には糖蜜感に少しラムカスクっぽさも感じる、不思議な印象もあったりします。こういう樽表記は謎多きGMのカスクマネジメントの秘密に繋がっていたりするのでしょうか。しないのでしょうか。…知りませんけども。

何はともあれ、この価格でこれだけのクオリティのシングルモルトをリリースしてくれたことに感謝と賞賛を送るべき、超優良ボトルだと思います。文句なしのRecommendです。

本当、グッジョブモルトヤマです。


テイスティングノート

香り:

しっかりとした香り立ち。べっこう飴、バニラといった甘い香りが先行する。そこから穏やかなオーク香と共に林檎、甘みの強いオレンジ、キャラメル。奥から少しローストした印象のある麦芽香、ハスクのような穀物感。

味わい:

度数相当にしっかりとした口当たり。麦芽の甘みが強くなり、溌剌とした印象。樽由来の甘さも強くなり、バニラアイスクリーム、ミルクチョコレート、糖蜜。ボディは比較的厚く、飲み応えがある。

余韻:

麦芽の甘さと糖蜜の甘さを引き継ぎつつ、生姜のスパイシーさ、オレンジマーマレードの甘さとほろ苦さ、じんわりとしたドライさが長く続く。

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