まさにオールドブレンデッド的な味わい。杯を重ねるのにも向く。
JOHN BEGG Blue Cap 43%
1970s
評価:★★★
CP:NR
価格:NR
香り:
優しく、穏やかな香り立ち。複雑で甘い。甘酸っぱく甘塩っぱい。カラメル、クリーミーさのある麦芽香、みたらし、プラム、黒糖、僅かに燃やした干し草のような内陸ピート、古酒感。無視できるレベルの僅かなヒネ香。合わせて酸化した林檎と林檎の蜜の甘さ。
味わい:
優しい口当たりで度数が少しだけ落ちたような印象(これはオールドブレンデッドあるある)。グレーンを思わせる穀物感、穏やかなドライさ、麦芽の甘さ。穏やかなウッディネス。ボディは比較的軽い。
余韻:
生姜を思わせるドライさ、非常に僅かなオイリーさ、樽材由来の甘さと収斂を少し引き継ぐ。余韻はあまり中程度、じんわりと続く。
往年の名ブレンデッド、ジョン・ベッグ
説明が面倒なので、既存の説明を参照していただければと思います(笑)
くりりんのウイスキー置き場:http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/cat_1263537.html
漫画「BAR レモンハート」でも紹介されている歴史の深い銘柄であるジョン・ベッグ。
ブレンドの中核はロイヤルロッホナガーなのは有名です。
現在はリリースされていませんが、オールドブレンデッド 愛好家のみならず、ウイスキードリンカーであれば一度くらいは聞いたことがあるだろう銘柄です。
このボトルは1970年代流通のボトルで、ラベル上部には今や珍しいキングジョージ5世のロイヤルワラントが燦然と輝く、最期のボトルということになります。
少しのヒネ感はご愛嬌。香味バランスに優れた美味しいボトル
このブレンデッドウイスキーが当時の愛好家に好まれた理由は、飲んでみた結果よく分かりました。
飲み口こそブレンデッドのライトさがありつつも、ほしい要素がきちんと揃っているのです。
麦芽、カラメルや黒糖を思わせるシェリー香、奥から上がってくるフルーツエステル香、それら全てを下支えする微かに炭を思わせる内陸系ピート。
香味構成に「バランス」という要素があるのなら、これはバランスの良いウイスキーだと思います。オールドブレンデッドらしい古酒感もしっかりと備わっていて、優しい口当たりから杯を重ねるのにも向く、良くできたウイスキーだと思いました。
そろそろ本当にレアになりつつあるので、本気で探しているなら早く買うべき。
紋章ラベルはボトリング自体が既に40年前以上。今後市場から消滅して然るべきボトルなのは間違いありません。もし、「ジョン・ベッグの紋章ラベル?うん、飲んだことあるよ」と言いたいのであれば、そろそろ購入期限が迫っているのではないかと。
(状態にもよりますが、現時点での個人的な限界金額は20000円以下です。)
コメント