1824シリーズ中では価格的に最も妥当。
The MACALLAN Whisky Maker’s Edition 42.8% (Travel Retail)
評価:★ ★ ☆ Recommend!
CP:☆ ☆ ☆
価格:★
香り:
しっかりとした香り立ち。もっさりとした甘さ。しっかりめなスパイス感とウッディネスが香味の骨格を支えていて、どっしりとした印象がある。ザラメ、ドライプルーン、レーズン、僅かにドライアプリコットやオレンジ。スパイス感としては僅かに胡椒、他にクローブ、ナツメグ。木炭を思わせる焦げたニュアンスも僅かに感じられる。
味わい:
口当たりは度数相当。樽由来のスパイス感と麦芽の甘さが重なる。やや原酒の若さが強くなり、僅かなオイリーさと僅かなフェインティさが現れる。複雑さには欠ける。
余韻:
ドライでスパイシー。
1824コレクションの次男坊
1824 Collectionのボトル紹介、第2弾です。
長男エステートリザーヴに続いて、次男坊に当たるのが今回紹介のボトル「ウイスキーメーカーズエディション」です。(ちなみに三男は当然セレクトオーク、超限定ボトルのオスクーロは価格的にもお父さん扱いと勝手にさせていただきます)
スパイス感とウッディネス、個人的にはマッカランらしさのある味わい
繊細なエステートリザーヴとは異なり、このボトルは香りからスパイス感と色の濃いドライフルーツを思わせる甘さ、しっかりめなウッディネスの主張のある骨太なシングルモルトです。
私は黄金期、所謂ロールスロイスと呼ばれた60年代のマッカランに関しては「昔のマッカラン」という独立した別ジャンルとして捉えているので、このボトルにあるような分かりやすいスパイス感としっかりめなウッディネスのあるマッカランを飲むと「ああ、なんか、マッカランっぽいな」と思うタイプです。
そういう意味で、香味は近年マッカランに特徴的でありながら骨格もしっかりとしていて、個人的には割と評価の高いボトルです。
ただ、どうしても価格なりというか、若い原酒を一部使っているのだろうという部分が見えてしまい、そこだけはいつ飲んでもちょっと引っかかるんですよね。
コスパ的にはシリーズ中で最もオススメ
マッカランは今と昔とで違うとはいえそれぞれに蒸溜所の個性をきちんと持つシングルモルトだと思いますが、基本的に価格が高く、オフィシャルボトルを一本抱えて飲むハードルが意外と高いシングルモルトだと思います。
しかしこのボトルはちょっと古いボトルでありながら現在もネットショップでは安いところだと10000円を切る価格で売られており、マッカランにしては珍しく価格の変動の少ないボトルです。ただし容量は1000mlから700mlへと変わってしまいましたが。
味わいはエステートリザーヴに一歩引けを取る感が否めませんが、気軽に飲めるちょっとだけ古いマッカランとして、個人的にRecommendとさせていただきます。
まあ、とりあえず、箸にも棒にもかからない三男坊に手を出すくらいなら、こっちを買ったほうが絶対に良いとだけは断言できます(笑)