グレングラント 1982 – 2012, 30年 51.9% クライスデール

近年よく見るシーズニングシェリー香ではない。

GLEN GRANT 1982-2012, 30Y. 51.9% Clydesdale


評価:★ ★ ☆

CP:☆ ☆ ☆

価格:★ ☆


香り:

しっかりとした香り立ち。ウッディで、ザラメ糖を思わせるどっしりとした甘さが先行する。続けてクリーミーな印象のある麦芽の甘み。この2つが香りの基調となる。そこからオレンジビター、キャラメル、バニラ。シェリー香は近年シーズニングのそれではなく、誤解を恐れずに言えばアモンティリャード古酒のような印象。微かなサルファリーは香りのバランスに影響しない。土っぽいピートも僅かに感じられるが、通奏低音が音楽全体を下支えするような印象で、ただそこにあり、決して前には出てこない。

味わい:

しっかりとして力強い口当たり。度数相当のドライさはあるものの、そのすぐ後から口腔内にねっとりと絡みつくような、麦芽と樽の甘さが香りよりも更に力強く主張する。そこに生木のようなウッディネスと若干のエグミが混ざり合う。洗練されているというよりは芯が太い印象。

余韻:

やや樽感とエグミを引き継ぎ、度数相当にドライ。ザラメ糖と麦芽の甘苦さ、ウッディさがいずれも残り、じんわりと持続する。


ブラッカダーのロビン・トチェック氏が手掛けるサイドブランド

クライスデール・オリジナル・スコッチ・ウイスキー社(以下、クライスデール)は1998年設立のボトラーで、ブラッカダー・インターナショナル社の代表を務めるロビン・トチェック氏が同じく代表を務めています。同氏が代表を務める別ブランドのアバディーン・デイスティラー社(46%加水ボトルでのリリース)と同じく、市場ではブラッカダーのサイドブランドのような位置付けのボトラーだと思います。

クライスデールは主に比較的熟成の浅い原酒をノンカラーリング、カスクストレングスでボトリングする傾向にありますが、このグレングラントはクライスデールには珍しく30年という長熟モルトで、シェリーカスク熟成にも関わらずボトリング本数が198本と少ないことも特徴です。


いわゆる近年シーズニングシェリーとは趣を異にする味わい

ウッディで樽由来と思われる甘みが強く、それと同じくらい麦芽の甘みも太く主張します。この二つがこのボトルの味わいを貫く基調となっていると思います。

更に特徴的なのは、シェリーカスク熟成ですがその印象が近年リリースによく見られるレーズン感やスパイシーさの強いシーズニングシェリーとは趣を異にするところだと思います。

ファーストフィルなのかリフィルなのかそれ以降なのか。正確なところは分かりませんが、個人的にはファーストフィル…なのではないかと考えています。それもPXやオロロソではなく、見識の浅さを承知で誤解を恐れずに言えばアモンティリャードシェリーのような、近年系シェリーカスク熟成のウイスキーとは異なった味わいと樽感を感じます。もしかしたら古酒樽なのかも知れません。


甘く強めなウッディさはこのボトルの個性であると同時に、好みの分かれる部分でもあるかなと思います。

そして、少し不思議なシェリーカスクの個性が興味深いです。

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