正しい意味で「飲みやすい」。日々に寄り添う酒。今では他のボトルが十分に役割を引き継いでいる。
Nikka Whisky The Blend “New Blend MARUBIN” 40%
評価:★ ★ – ★ ★ ☆
CP:☆ ☆ ☆ ☆ ☆
価格:☆
香り:
穏やかな香り立ち。繊細でモルティー。穏やかにべっこう飴、焦がし砂糖。奥から林檎、焼きたてアップルパイ。
味わい:
滑らかで軽い口当たり。ライトボディで香りの印象を引き継ぐ。
余韻:
軽い揮発感のあるグレーニーな印象を残し、すっと消える。
ニッカの普及品ブレンデッドウイスキー、The Blend。
現在も発売されて…え?マジ?終売してんの?(現在価格を調べようと検索して発覚…笑)
The Blendは息の長い定番商品で、メインは四角い瓶です。今回の丸瓶(ニュー・ブレンド丸びん)はwikipediaによると、1997年から2012年まで発売されていたそうです。あまり見かけないボトルだったのですが、結構長い間角瓶と一緒に発売されていたんですね。
「飲みやすい」という表現を肯定的に使用するのは、まさにこういうボトルに対してでしょう。
繊細ながらも、奥からは宮城峡を思わせる華やかなエステル香、最後まで引っ掛かりのない滑らかな飲み心地。
価格ベースで考えると素晴らしい商品だと思います。
そんなこと言う割には評価が低いんじゃないかって?
そこは申し訳ありませんが、ザ・グレンリベット12年に★★☆を付けているということもありますし、流石にそれより美味しいということはないんですよ。本当ごめんなさい。
だからこそ、もし友人がプレミアム価格でこれを含むThe Blendシリーズを購入しようとしていたら、私は全力で止めます。このボトルでも今ではネットで5000円近くするとか、意味が分かりませんぞ?
そういう酒ではありません。
1000円ちょっとの価格で買って、家での食事に合わせたりしながら気軽にゆったりと飲む、そういうシーンが最も似合う酒ですし、だからこそ愛すべきウイスキーです。
終売になったとはいえ、このボトルの遺伝子は、おそらく現在のブラックニッカのレパートリーや、ザ・ニッカ12年などにも受け継がれていると思います。
ザ・ニッカ12年は当然ですが、ブラックニッカの最新リリースであるアロマティックや数年前に発売したブラックニッカ復刻版などは、これに負けない味わいを持っていると思います。
そうしたボトルが、このボトルが担っていた役割を今でも十分に引き継いでいると言えるのではないでしょうか。
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