飲み疲れするが、穏やかなポートカスク由来の甘さとピートのバランスは上々。
LAPHROAIG 1992 – 2004 11Y. 60% Signatory Vintage “Straight from the Cask” Port Finish, 854 bottles.
評価:★ ★ ☆
CP:☆ ☆
価格:★ ★
香り:
アルコールの揮発香は強いものの、香り立ちは穏やかに始まる。ブルーベリーソースを思わせる甘さと共に燻製ベーコン、ナッツ。それに続いて揮発香と共にレモンの精油の印象。再び甘いベリー、ややレーズン。
味わい:
度数相当のかなりしっかりとした口当たりでドライ。そこにヴェールのように優しく透けたポートカスク由来のベリーの甘さを纏う。レーズン、僅かに酸味を帯びて発酵した印象のある葡萄。麦芽の甘みを仄かに感じる。
余韻:
ドライさは持続し、燻製、ヨード、ピート、海藻、穏やかにレーズンを思わせる甘さが残る。
ボトラーのシグナトリーヴィンテージからリリースされた1992年蒸留のラフロイグ。ポートカスクフィニッシュです。
Straight from the Caskという500mlのシリーズからの一本で、このシリーズは主に並行輸入品として国内に入ってきます。
度数が高いためアタックの強さやドライな口当たりはあるものの、おそらく長過ぎないカスクフィニッシュによってポートカスク由来の甘さが穏やかに嫌味なく味付けされています。それがラフロイグのヨードや海藻、燻製を思わせるピート香と上手くマッチしていて、仕上がりとしては上々だと思います。
口当たりからドライさが消えるくらいまで少し多めに加水すると、麦芽の甘さが立ってきて、口当たりもクリーミーになります。代わりにポートカスク由来の甘さが抑えられます。
ポートカスクの甘さを楽しむならストレートがオススメだと思いますが、やや飲み疲れするので、私は加水のほうが好みです。