少し残る麦芽の若さを、やや強めの樽感で押さえ込む香味構成。
SPRINGBANK 10Y. Rocal Barley 57.3% 2007-2017 9000 bottles
評価:★ ★ ☆
CP:☆ ☆ ☆
価格:★ ☆
香り:
度数相当の力強い香り立ち。ブリニー、甘い揮発香、バニラ、しっとりとしたウッディ、溌剌とした麦芽香、僅かにベリー、塩焼きにした魚を思わせる香り。
味わい:
口当たりは度数相当に強烈で、やや短めの熟成年数に由来すると思われるやや刺すような印象がある。ドライでスパイシー。樽由来のバニラを思わせる甘さとウッディネスはしっかりとしている。麦芽の甘さは熟成年数相当で、そこまでの複雑さはない。
余韻:
ドライさとスパイシーさが持続し、溶かしたバターのようなオイリーさと甘さを残す。
2017年の年末あたりに海外先行で発売された、スプリングバンクのローカルバーレイ。三年連続の発売で、2015年の16年もの、2016年の11年ものに続き、2017年は熟成年数が10年ものが発売されました。
日本向けは、おそらく今年の春先までには発売されるのではないかと思っています。
麦芽の風味に残る若干の若いニュアンスに、やや強めの樽感をぶつけてバランスを取る香味構成だと思いました。
悪くはありませんが、香味バランスの取り方としては割とありがちで、前回までと比べるとインパクトには少し乏しいと感じました。
個人的にはよりフルーティーだった11年や、より麦芽の香味に厚みのあった16年のほうが好みです。
ボトリング総数9000本だと考えると、これから発売されるであろう日本向けのボトルは今回のものとはロットが異なると思いますので、日本向けが発売されたらあらためて飲んでみたいと思っています。
このボトルは2018年1月10日に、新宿のBar Carusoさんでいただきました。