ムーングロウ 10年 43% 2017ファースト・リリース

何だかんだ言って、新興蒸溜所は応援するというスタンスで行きたいです。

MOON GLOW Blended Whisky aged 10 Years 43% 2017 First Release, 2496 bottles.


評価:★ ★ ☆

CP:☆ ☆

価格:★ ☆


香り:

穏やかな香り立ち。ハーバルで、切り出したばかりの杉材や樹液を思わせる木香、そこから真新しい畳を思わせる藺草(イグサ)のような香り、湿った腐葉土。これらはスワリングするとさらに強くなり、前面に出てくる。静置しておくと穏やかに林檎、水で溶いた薄い蜂蜜の甘さ、パイン飴のような甘さがゆっくりと立ち昇る。

味わい:

ややハーバルでドライだが、度数相当の優しい口当たり。若さは感じられるもののしっかりとした麦芽や穀物の甘み、林檎やバニラを思わせる甘さが広がる。オーク香も現れる。余韻への移行は早く、ボディは軽い。

余韻:

長くない。パイン飴のような甘さとオーク香が僅かに現れるが、基本的にはハーバルさを引き継ぐ。やや樹液のようなオイリーさが口の中に残る。


若鶴酒造株式会社が2016年にクラウドファンディングで3800万円を超える資金を調達し、2017年に復活創業を果たした富山県のクラフトディスティラリー三郎丸蒸溜所。

「若鶴酒造が現時点で追求しうる究極のウイスキーを目指した」と謳うこのブレンデッドウイスキーには、1960年蒸留の三郎丸蒸溜所モルト原酒(若鶴酒造のウイスキー蒸留歴は意外と古いです)の他、輸入後に自社で貯蔵した10年物以上のモルトウイスキーやグレーンウイスキーが使用されています。

若鶴酒造と三郎丸蒸溜所の歴史は若鶴酒造三郎丸蒸溜所のホームページをどうぞ。


切り出したばかりの杉材のような香りがまず特徴的で、これにより初めはハーバルでややグラッシーな印象が強いです。しかしスワリングせずに静置しておくと、麦芽やフルーツの香りが徐々に上がってきます。『ウイスキーはゆっくり飲むものだよ』という言葉を思い出しましょう!

口に含むと一転して麦芽の甘みが強く、ライトですが一定レベルで複雑で、バランスもとれた味わいです。やや小さくまとまっていますが、まとめ方は綺麗で、飲み疲れの少ないボトルに仕上がっていると思います。

もし1960年代蒸溜の三郎丸原酒を飲んだことがあれば、樹液のような粘性のある独特の個性が奥に潜んでいることを探し出すことが出来るかも知れません。


こんなことを言ってしまうのは申し訳ないかも知れませんが、味わいの仕上がりとしては無難なブレンデッドウイスキーだと思います。

このボトルは忘年会を兼ねた年末の集まりで某ブロガーからいただいたものです。残り2ショットくらいしかなかったので、この度介錯させていただきました。


現時点の蒸留所の手持ちで最も価値があるかも知れない原酒を使っているという意味では「究極の追求」だったのかも知れませんが、新しく生まれ変わった三郎丸蒸溜所で蒸留される未来の原酒たちが、今回の究極を様々な面であっさり更新してくれるだろうと期待しています。

物作りに限らずどんなことでも真面目にやってたらその都度どこかしらをなんらかの意味で突き詰めていかざるを得ないような側面って、ありますもんね。究極的には。

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