クリーミーで麦芽香が主体。香味は濃密でハウススタイルも感じさせつつ、ありがちなオイリーさは抑えられている。
FETTERCAIRN 1989-2012 53.0% Morrison & Mackay Carn Mor Celebration of the cask. Hogshead, cask#1374, 187bottles.
評価:★ ★ ★
CP:☆ ☆ ☆
価格:¥ ¥
香り:
濃密な香り立ち。ややもっさりとしている。麦芽香が主体でクリーミーな甘さを伴う。カスタードクリーム、バニラといった濃密な甘味、仄かにレモングラス。奥からオレンジ、キャラメル、僅かに発酵した干し草のようなピート。
味わい:
度数相当にしっかりとしていて、口の中をゆっくりとコーティングしていくような粘性のある口当たり。麦芽の旨みとオレンジクリーム。程よいウッディネス。ボディの厚さは中程度。
余韻:
味わいからシームレスに移行。ドライでスパイシー。麦芽の甘さが遠のくと、バターのようなオイリーさを経由してミントの清涼感が残る。
インディペンデントボトラーであるモリソン&マッカイ社のハイレンジ、セレブレーション・オブ・ザ・カスクから1989年蒸溜のフェッターケアン。
本来日本市場への割り当ては予定されていなかったボトルでしたが、信濃屋酒販がプライベートボトリングの実績と現地でのネゴシエーションを駆使して現地在庫の全量(187本中の90本)を独占的に確保、輸入元であるウィスクイーを経由して日本に入ってきたボトルです。
非常にクリーミーな麦芽香が特徴的で、カスタードクリームを思わせる香味の奥から、遅れてエステル香が現れる面白い構成をしています。
口に含むと程よいウッディネスが現れ、その影響はドライでスパイシーな余韻へと続いていきます。オイリーさは控えめで、バランスもきちんと取れていると思います。
今回のテイスティングで、無事に飲み切りと相成りました。
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