地味なモルト。
GLEN ELGIN 12Y. 43%
評価:★ ★ – ★ ★ ☆
CP:☆ ☆
価格:☆
香り:
穏やかな香り立ち。ザラメや鼈甲飴を思わせる甘い香り。やや若さのある麦芽香、林檎、オレンジ、一筋の煙。
味わい:
優しい口当たり。麦芽の溌剌とした若さの中に僅かに刺々しさが出てくる。
余韻:
胡椒や唐辛子を思わせるスパイシーな余韻。麦芽の苦味を伴う甘さ。
こちらは現在市場に流通しているオフィシャルのグレンエルギン12年です。しばらく前から国内では正規輸入代理店がないようで、並行輸入品が細々と入ってきている状況が続いているようです。そもそもがマイナーな蒸留所なので、あまり話題に上らないボトルでもあります。ちなみにこのボトルは2016年の年の瀬に都内の酒屋さんで購入したものです。
ホワイトホース表記のボトルとは違い、現行のボトルには12年という熟成年数表記があるために、それなりの熟成感を期待してしまうところです。
しかし飲み比べてみた結果、原酒に若いニュアンスを感じるのはむしろ12年のほうで、ピートも旧ボトルよりも弱くなっている印象があります。それらがシンプルな香味構成の中では物足りなさとして捉えられてしまうため、個人的にはユナイテッドディスティラリーズ(UD)が輸入者だった旧ボトルのほうがピートの質も味わいも優れていると感じています。
しかし、もしこれをしばらく置いてから、あらためて飲んでみるとするならばどうなるのか?
UD輸入のエルギンは今となっては発売から10年近くが経過しているボトルで、もしかしたら現行のエルギンも経年変化で昔の味わいに近づくのではないか…?
こんなことは、はっきり言って希望的観測以外の何物でもありませんが、好きな蒸留所なので、そうした変化があれば嬉しいと思っています。
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