ダルウィニー 15年 43% オフィシャルボトル

この良さ、広まれ…!!欠点のなさで飲ませる、地味だが堅実な味わい。

DALWHINNIE 15Y. 43% OB


評価:★ ★ ★ Recommend!

CP:☆ ☆ ☆ ☆ ☆

価格:☆


香り:

穏やかな香り立ち。甘く、カラメル、ザラメ、蜂蜜の印象。甘い麦芽香とともに洋梨、林檎のコンポート。僅かに干し藁をような燻したような内陸系ピート。非常に穏やかなウッディネス。

味わい:

度数相当に穏やかで丸い口当たり。サラリとして引っかかりがない。麦芽の甘さがしっかりとしてきて、バニラ、蜂蜜が加わるが樽感は強くない。ボディは中程度で、飲み応えは保たれている。

余韻:

余韻は中程度で、じんわりと伸びる。ザラメのような甘さを引き継ぎ、僅かに紅茶のニュアンス。程良いスパイシーさとドライさ。


目次

ディアジオクラシックモルトの一角

スコットランドで最も標高の高い
1,073フィート、約326m)蒸留所のひとつである北ハイランドのダルウィニー蒸溜所。そのオフィシャルスタンダードである、ダルウィニー15年です。

人が居住している地域としてスコットランドで最も寒い場所で、蒸溜所は政府の気象観測所も兼ねています。毎朝気温と湿度を計測するのも、ウイスキー作りと並んで蒸留所スタッフの仕事だそうです。

また同蒸溜所のシングルモルトはウイスキー業界最大手であるディアジオ社のクラシックモルトセレクションの一つでもあります。

※ディアジオクラシックモルト6種類は、シングルモルトの生産地域6つと対応する形に(一応)なっています。ただしディアジオはキャンベルタウンに蒸溜所を持っていないため、かわりに地理的に近い西ハイランドが入っています。「オーバンってキャラ的に全然キャンベルタウンじゃないよね」っていうのは、もう聞き飽きるくらいセットで出てくる話題でもありますよね。以下に6種類を地域と合わせて記載します。

ローランド:グレンキンチー

スペイサイド:クラガンモア

ハイランド:ダルウィニー

アイランズ:タリスカー

西ハイランド(キャンベルタウンのかわり):オーバン

アイラ:ラガヴーリン


変わらない酒質、欠点を見つけることが難しい

先に言ってしまうと、このボトルは地味ですが個人的に超オススメボトルです。

こいつの良さをもっと広めたい!と思いながら、この記事を書いています。

味わいの特徴を一言で表せるような個性を持つボトルではありません。しかし香り立ちこそ穏やかながら口に含むと麦芽の甘みがしっかりと広がる味わいに、欠点らしい欠点を見つけるのは難しいです。

特徴的な香味で牽引して飲ませるタイプではなく(そういうタイプも好きですが)、丸みを帯び、雑味がなく、バランスの取れた味わいで飲ませるタイプだと思います。

ディアジオらしく樽感は強くないですが、それが結果的に麦芽の甘さと穏やかなフルーツ香を前に立たせ、そこに隠し味のようにうっすらと内陸系のピートが漂います。

また、15年という絶妙な熟成年数と加水によって、原酒の若さを含めた雑味に繋がる要素もきちんと抑えられています。

この味わいは、今も昔もほとんど変わっていません。酒質の安定感が抜群であるということです。


「しみじみ美味しい」という言葉を贈るに相応しい味わいのシングルモルトです。

価格も、グレンリベット12年、グレンフィデック12年、タリスカー10年、グレンモーレンジ・オリジナル(10年)といったメジャーなシングルモルトのオフィシャルボトルと比べて1000円程度高いだけです。

メジャーなオフィシャルボトルをだいたい飲んだ次のステップに相応しいボトルだと言えると思いますし、一度飲むと、ふとした時に飲みたくなるような帰巣本能を刺激するボトルでもあります。

たまに飲みたくなる時があるため、自宅でも割と開くことの多いボトルの一つです。

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