スプリングバンク 10年 46% (2017年リリース)

素直に良い出来だと思う。非常にオススメな『シングルモルトの香水』。

SPRINGBANK 10Y. 46% (New Label 2017)


評価:★ ★ ★ Recommend!

CP:☆ ☆ ☆ ☆ ☆

価格:★


香り:

香り立ちは穏やかに始まり、徐々にしっかりとしてくる。塩気(ソルティー)と旨味のある麦芽の甘さが混ざり合っていて、一体感のある甘塩っぱさ。熟成年数に比して奥行きがあり、焦がしバター(アクセントを添えるものとして、他の香味を邪魔しないオイリーさ)、ビスケット。奥から林檎、オレンジ、柑橘。ほんのりと苺と苺のヘタの部分。要素は豊富な印象。

味わい:

度数相当の口当たり。ソルティーさが主張する。味わいは香りを引き継ぎ、溌剌とした麦芽の旨味とソルティーさ、甘さが広がる。しっかりとしたボディ。

余韻:

味わいを引き継ぐ。麦芽の旨味と甘味が持続し、ソルティーさも持続する。塩気とスパイス、最後には再び焦がしバターの香味が返ってくる。


2017年に新しいラベルで発売された、オフィシャルボトルのスプリングバンク10年。

スプリングバンク蒸溜所のオフィシャルボトルはラインナップが豊富で、毎年出ているボトルだけでも10年、12年カスクストレングス、15年、18年、21年、25年とありますが、今回のボトルは一番スタンダードな10年です。2017年からラベルが切り替わり、国内では10月から新しいラベルのものが出回り始めています。

…なんですが、今年から全てのボトルが各国割り当てでの出荷となった模様です。人気なんですね。

日本輸入元であるウィスクイーさんの頑張りを、僕は信じてますよ。


そんなボトルですが、これは美味いです。

度数相当のしっかりとした口当たりから、麦芽の甘さに塩気を伴う香味(スプリングバンクにあるこの香味は『ブリニー』と表現されますが、このボトルはまさにブリニーです)が主体の濃い味わいが余韻まで持続し、香味も10年とは思えない複雑さで、旨味があり、取る人によっては麦芽香の奥に様々なフルーツ香を感じることも出来るのではないかと思います。

同価格帯としては非常に満足度の高いボトルに仕上がっていると思います。


スペイサイドモルトやハイランドモルトでは見ることの少ない『焦がしバター』のような印象のある香りと味わいは、塩気と若干のオイリーさが複合して感じられるのではないかと思われます。

これはオフィシャルボトルのクライヌリッシュでも感じることがある香味で、特徴的ですが好き嫌いの別れるポイントであるらしく、この香味を愛でることが出来るかどうかで評価は分かれるかも知れません。

ちなみに私は個性として問題なく受け入れています。


スタンダードな価格帯でありながら香味の幅が広く、自宅に抱えても最後まで満足出来るボトルなのではないかと思います。

個人的には非常にオススメです。

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