MHD Grand Malt Tasting 2017に行ってきました。

行ってきました。モエ・ヘネシー・ディアジオ(MHD )主催で9月7日と8日に開催された「グランド・モルト・テイスティング2017」(以下GMT)

モエ・ヘネシー・ルイヴィトン社が擁する二つの蒸留所のシングルモルト(グレンモーレンジ、アードベッグ)と、ディアジオ社が擁する数多くのシングルモルト(ディアジオ社はシングルモルトウイスキーの蒸留所の所有数世界No.1)のオフィシャルボトルが一堂に会する特別なイベントです。2011年にスタートし、今回は2年ぶり5回目の開催となります。

そんなわけで、今回はテイスティングノートではなく、初のイベントレポートになります。

…一応、事前に謝っておかなくてはならないこととして、普段写真を撮る習慣が全くない自分であるがゆえ、会場の雰囲気を伝えるための写真が全然ないです。

一体お前は何なんだと。

見切り発車なのかと。

よくわかります。

その通りです。

マジですんません。

でもモルトの写真は一応ありますよ!

そんなわけで、行ってみた。

恵比寿アクトスクエアを会場にして開かれた今回のイベント。テーマは『秋の夜長とシングルモルト』です。

いつ飲んでもだいたい美味しいウイスキーですが、少しずつ涼しくなるこれからの時期は、そんなウイスキーを最も美味しく楽しめる時期ですよねー。

そんなわけで会場に入ると(写真が欲しいですね)、中はまるで秋フェスのテントブース

ざっくりいうとキャンプ場です(ここも、写真が欲しいところです)。
今回の会場コンセプトはグランピング。

グランピングというのは、そうですね…

「手ぶらでBBQの究極形態」とでも言いましょうか…

「キャンプ場でも普段と同じかそれ以上にラグジュアリーかつストレスフリーにキャンプを楽しみたいの」

というセレブな方々のリクエストに最大限に応えるべくデザインされた、

クリーンかつゴージャスかつフリーダムかつジョイフルかつプレシャスかつファビュラスなキャンプ形態のことですかね。

だいたいこんな感じの理解でOKなはずですね。

他にも、トークイベント、会場内で提供されている様々なウイスキーの説明は勿論、DJプレイからアーティストライブまでセッティングされていました。

盤石のシャレオツ感です。

言いたいことは分かります。写真が欲しいところですよね。

一応ありましたので載せておきます。

一体何なんでしょうかね。

オシャレな雰囲気は全然伝わらないですね。

ただみんなが人工芝の上に座って、同じような方向を見ているだけの写真です。

この写真を撮ったの理由は自分でも謎です。

実際は他にも、オシャレなハンモックとか、アイラ島のVR体験スペースとか、タリスカーのボトルの上に乗っているような写真が撮れるトリックアートなフォトスポットとか、そういうのがいっぱいありました。

そういった写真は撮ってないです。

理由は自分でも謎です。

客層が、よくあるモルトイベントとは、ちょっと違ったぞ!

そんなオシャレ空間に集まったのは、当然ながらモルトマニアばかりではありません。

キラッキラしたモテオーラ全開の女性陣、そんな彼女達を伴ったやや年配の男性陣といった、そういえばよく行くテイスティング会とかだとあんまり会わないタイプの方々をそこかしこに見受けることができました。

ざっくり言うと年齢層がいつもより若いです。

ありがとうございます、今後もこういう感じで若い女性に向けてウイスキーファンの裾野を広げて下さいお願いしますMHD。

と、個人的には思います。

キラキラした若い女の子って、モルト界隈においては生息個体数が非常に限られてますからね。

対してオッサンは、共喰いを起こすんじゃないかってくらい個体数が多く、これ以上の個体数の増加は生態系の崩壊を引き起こしかねないので、正直もう増えなくていいかなーなんて。私もここに入るんですけども。

写真はありません。 

今回はアードベッグの新しいオフィシャルボトル、『アン・オー(AN OA)』の御披露目も兼ねていた。

2017年10月4日に、アードベッグの新しいオフィシャルボトルである『アードベッグ アン・オー』が発売されます。オフィシャルボトルのニューリリースは実に10年ぶりということで、今回のイベントの目玉として、その先行試飲会を兼ねていました。

アードベッグ アン・オーについては先日記事にしましたので、良ければご覧ください。

あわせまして、同じ日に会場にいた友人の記事が非常に良くできているので、こちらもご覧いただくのがいいと思います。

フードペアリングが素晴らしかった。

個人的に、今回の収穫はアン・オーの先行テイスティング以上に、様々なシングルモルトとのフードペアリングのセンスがとても高かったということはしっかりと書き残しておきたいです。

MHDのセンスは光っていました。


写真は、ラガヴーリン16年コーヒーグラニデ(コーヒーとブランデーのフローズン)のペアリングです。

ラガヴーリンのピートとシェリー感、グラニデに使われているコーヒーの苦味が絶妙にマッチしていて、

『そうだよ!こうやってペアリングすればいいんだよ!』

と感銘を受けた一品でした。

これはマジで、割と天才感が滲んでたと思います。

コーヒーやブランデーに何をどれくらい使っているのかは聞いても分からず終いでしたが、そんなに難しい作り方はしていないと思いましたので、ちょっと自宅でも作ってみたいと思っています。

普通に考えたらヘネシーとか使ってそうですね。



こちらの写真は、グレンモーレンジ各種(この他にグレンモーレンジ・シグネットもありました)と、その横にあった『ヴァローナ』というフランスのショコラです。

今回提供されていたのは「カラフルティ・アプリコット」という名前の一粒ショコラで、チョコレートガナッシュにキャラメリゼしたアプリコットを練り込んだものだそうです。

これがもう、グレンモーレンジに素晴らしく合ってしまっており、「やるな、MHD …」という感じで、現代の若者風に言うと「パネェ」とか「ウェーイ」とでも言いたくなるような、それこそウェーイな組み合わせでした。特に、ほろ苦さのあるグレンモーレンジ・シグネットとの相性は素晴らしかったです。

ここまでプッシュしておきながらシグネットの写真がないのは、自分でもある意味凄い思います。

加えて、ショコラの写真なんてほとんど取られた後のものですからね。

写真、スカスカです。

上のトレイに申し訳程度に残っているから良し!とでも思ったのでしょうか。

全くもって凄いセンス(アホという意味で)だと、我ながら思います。 

MHDのシングルモルトが大盤振る舞い!そしてオフィシャルボトルの完成度はどれも素晴らしかった。


見出しの通り、数多くのシングルモルトが飲み放題の大盤振る舞いでした。こういうイベントはせっかくなので各地でもっとやるべきです。楽しいので。

各モルトはそれぞれ香味要素を表す食材と一緒に展示されていて、飲んだことがなくてもヴィジュアルから味わいを連想することが出来るように配慮されていました。こうした細かい部分は本当に素晴らしいと思います。

また、これは特筆に値することだと思いますが、どのオフィシャルボトルも総じて完成度が高く、これを機にここ最近で新しくものに切り替わりつつある各蒸溜所のオフィシャルスタンダードを、あらためて飲み直したほうがいいかも知れないという強い気持ちが生まれたほどです。

ボトラーズにはボトラーズの良さがあることは承知していますが、総合的な完成度ではヘタなボトラーズものではちょっと太刀打ち出来ないんじゃないかと思ってしまうくらい、今回のオフィシャルラインナップのレベルは高かったと思います。

それでは、そんなボトルたちを以下に紹介していきたいと思いますよ?(ここだけは一応写真を撮ってました)


アードベッグは3種類(+1種類)。TEN、コリーヴレッカン、ウーガダイルといったオフィシャルラインナップが全て揃っていました。ここに新しくアン・オーが加わります。ヴィックスののど飴とか、見てると笑っちゃいますが、言われてみれば本当にそういう香味があるんですよね。

グレンモーレンジは最多の6種類。オリジナル(10年)、18年、ラサンタ、キンタルバン、ネクタードールに加えシグネットまで、充実のラインナップです。



ラガヴーリンは16年で一本勝負。200周年記念の8年とかを持ってこないあたりが潔いです。前述の通りペアリングが素晴らしく、新しい魅力を開花させていたと思います。また、ピートを始めイチジクや枝付きレーズンなど、イメージ食材がとても分かりやすいです。


カリラ12年。写真が一番美味しそうなのはこれ。そして実際に美味しいです。


モートラックはレア・オールドと18年の2種類。メロンの存在感が凄いですね。写真のボトルはレア・オールドです。


クラガンモア12年。シードの入ったシリアルと白い花。


オーバン14年。イチジクと岩塩。オーバンは本当に久しぶりに飲んだのですが、「あれ?」と思ってしまったくらい美味しかったです。地味なモルトですが、今後見直されそうな気がします。


ダルウィニー15年。ヘザーと蜂蜜。これも良かったです。


クライヌリッシュ14年。ビーワックスと岩塩。他の記事に少し書いたかも知れませんが、このボトルは本当にオススメです。ディアジオのオフィシャルボトルは近年になってその完成度を更に上げたという印象を持っていますが、それを意識しだしたのはこのクライヌリッシュ14年を飲んでからでした。


グレンエルギン12年。現行ボトルは非常に繊細で、ピートが太い旧ボトルのほうが好きな私ですが、こうしたヴィジュアルに乗せられながら飲むのは楽しく、見えなかった部分が見えるようにもなり、それがテイスティング表現の参考にもなります。


グレンキンチー12年。ベイクドシリアルバーとミックスフラワー。

そして忘れちゃいけないタリスカー。何故か写真を撮り忘れてしまい、どうしてもボトルとイメージ食材とが一緒に写っている写真がほしくて、友人にお願いして撮影してきてもらいました。本当に感謝です。写真は左から10年、ストーム、18年。この他にポートリーと57°ノースもありました。特に18年の完成度は他の追随を許さないと思っています。


そんなこんなでアン・オーを含めると合計なんと25種類。タリスカー5種類のカードを取り忘れたのは痛恨でしたが、企画運営の方には本当に頭が下がる思いです。

そして、お土産をもらいつつ、家路に着く。


入場と同時に渡されるグレンケアンのテイスティンググラスは、そのままお土産として持って帰ることができました。ちゃんとGMT2017のロゴが入っています。その他にアードベッグ アン・オーのクリアファイルと商品紹介チラシ、何故かおしぼりまで付属。

終わりに。

今回のGMT2017は、とにかく充実したイベントでした。

新しいモルトファンの裾野を広げるのに一役買っているのみならず、シングルモルトを俯瞰したいというモルトマニアのニーズにも応え、頑張りさえすればオシャレな雰囲気に包まれながらデートまで出来てしまうという始末。

至れり尽くせりとはまさにこのことです。

そして実は会場内にはシークレットルームがあり、そこではモルトマニア垂涎の、ポートエレンやブローラを初めとしたディアジオの超高額ボトルたちが並んでいたというのは公然の秘密となっています。

ちなみに私は飲んでません。こちらはプレスや飲食店向けに提供された模様です。

マジでチクショウと叫びたいですね。

次回はまた違ったコンセプトで開催する予定とのことでしたので、次も楽しみにしたいと思います。

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