経年変化なのか、香味に丸みが出てきて飲み頃を迎えている印象。
香り:穏やかな香り立ち。甘い。麦芽と林檎のようなフルーツ香。少し置くとザラメ、ココアのようなこってりとした甘さも出てくる。全体的に角が取れており、香りの輪郭が丸い。
味わい:優しい口当たり。ザラメの甘さを伴う麦芽香が広がる。
余韻:余韻は長くない。僅かに干し草のニュアンス。ニガリのような雑味がない。
グレンマレイの旧瓶8年です。ウイスキーを集め始めたときにかなり安い価格で手に入れたボトルです。手に入れてすぐに開けたのですが、オフィシャル短熟に見られることのあるツンとしたアルコール感と余韻でのニガリのような雑味が好きになれず、しばらく放置していたボトルでした。
昨年末あたりからまたぼちぼちと飲んでいるのですが、香味に丸みが出てきていることにまず驚き、余韻からもニガリのような雑味が消えていて、何というか、飲み頃を迎えるっていうのはこういうことなのか?と素直に思わせるボトルに変化していました。
『開けたての味わい、飲み頃に差し掛かったときの味わい、枯れてしまった味わいと、ボトルの一生をきちんと見ながら飲むといい』という言葉が頭をよぎります。
こうしたことは間違いなくウイスキーを飲むことの楽しみであり面白さだと思います。